【ブリュッセル=竹内康雄】欧州連合(EU)は7月1日から、日本や韓国からの観光客や出張者を受け入れる方向で調整に入った。
新型コロナウイルスの感染拡大により、EUは3月半ばから、域外からの渡航を原則禁止している。感染が落ち着いている地域から徐々に制限を緩和する。

EUは近く受け入れる国を掲載したリストを公表する。日韓のほか、タイ、オーストラリア、カナダ、ニュージーランドなど十数カ国になる見通し。
感染が増えている米国やブラジル、ロシアは除外されるもよう。リストは感染状況を確認しながら定期的に更新する。

リストに掲載された国に住む人々は、欧州域内の移動の自由を保障した「シェンゲン協定」の加盟国に行き来できるようになる。
アイルランドを除くEU各国のほか、EU非加盟のノルウェーやスイスなどの4カ国を加えた計30カ国が対象だ。

EUの欧州委員会は11日、原則禁止している欧州への渡航を、7月から段階的に解除するよう加盟国に提案した。
シェンゲン協定の加盟国内にいったん入ると、域内は原則パスポートの検査なしで行き来できるため、各国は協調して対応する必要性で一致。
共通のリストをつくることにした。

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO60890730X20C20A6MM0000/