「休業した店を誇りに思う」苦しい今、なぜソープ嬢はそう言えるのか…性風俗の役割とは

●風俗で20年生き抜いてきた

彼女が働く系列グループ店は緊急事態宣言が発出された翌日の4月8日から一斉営業自粛を決めた。期間は4月末まで。
同エリアの特殊浴場組合からもその後、加盟店に対して4月19日までの全店休業要請が出されたという(4月9日時点)。

その後、千葉県からは14日から5月6日までの期間、多くの人が集まる施設に対して休業要請が出された。
対象となる施設にはソープランドなどの「遊興施設」も含まれている。

Sさんは大学在学中の18歳から風俗の仕事を始めた。21歳で切り替えてからはソープ嬢ひと筋。バイト経験なし。
「面接さえ受ければ、その日からプロを名乗れる仕事ですよ」と謙遜するが、風俗業だけで20年間生活してきたプロだ。

3月に入ってからは「緊急事態宣言が予告されたら休む」とあらかじめ勤務先に伝えていた。宣言が出る2日前、彼女は自ら店を休むことを決めた。

それまでは週に3日出勤。無理をしない。独身で子どもは持たない。そう決めて、人生設計を組み立ててきた。