40歳代、女性
発熱、咳嗽、呼吸困難
独立行政法人労働者安全機構 旭労災病院

3/18 当院を受診した。胸部単純レントゲンにて左下肺野に浸潤影、
胸部単純 CT にて左下葉にすりガラス影を認め(Fig.1, 2)、
COVID-19 肺炎の疑いとして入院となった。同日夕方、RT-PCR 検査の結果で
SARS-CoV-2 陽性の判定となり、COVID-19 肺炎と診断した。

入院後経過:入院同日よりシクレソニド 1,200 mg/日、ファビピラビル
(初日 3,600 mg/日、2 日目〜1,600mg/日)の投与を開始した。
また入院時のマイコプラズマ抗原が陽性であったため、非定型肺炎合併の可能
性も考慮して、レボフロキサシン 500 mg/日の投与も開始した。

入院 3 日目には解熱した (アセトアミノフェンの使用なし)

その後も発熱や酸素化の悪化なく経過し、入院 8 日目の胸部単純 CTにて
左下葉のすりガラス影は一部消退、一部浸潤影となっており(Fig.4)、
これまでの既報に一致すると考えられた 1)。症状の改善と、
入院 9 日目、10 日目に施行した RTPCR 検査の結果が陰性であったため、
入院 10 日目に退院となった。

2020.3.31
http://www.kansensho.or.jp/