「ピーク達した」イタリアに緩み? 客でごった返す市場

新型コロナウイルスの感染者数について国の研究機関が3月末に「ピークに達した」としたイタリアで、
外出禁止令を守らないといった国民の「緩み」が指摘されている。政府は「規則を守り続けないと逆戻りだ」と
感染が再び拡大することへの警戒を呼びかけ、警察も取り締まりを強化し始めた。

同国メディアによると、南部ナポリの商店街は週末の買い物に来る人で混雑した。多くの人がマスクをしているが、
1メートル以上の間隔を空けずに道端で談笑したり、店の前に集まったり。警察官が巡回し、「距離を空けて」と指導した。
感染者が1万6千人を超えた北部エミリアロマーニャ州のボローニャでも、市場の狭い通りが買い物客でごった返した。

同国では感染拡大防止のため、生活必需品以外の不要不急の買い物は禁止されており、外出先や目的を書いた
「証明書」を持つよう定めている。証明書がなかったり、うその申告をしたりすると最大3千ユーロ(約35万円)の罰金もある。

国民の「緩み」を重く見た警察当局は、全土で取り締まりの動きを強めている。内務省によると、3日までの2日間で
約1万5千件の違反者を検挙した。

https://www.asahi.com/articles/ASN455R1DN45UHBI001.html