3月17日、中国の原油輸送巨大タンカー84隻が一斉にペルシャ湾に向かった。原油価格の暴落を受け爆買いするためだ。サウジとロシアの破談で狂喜する中国の浅ましいまでの動きを「モスクワ情報」を交えながら追う。

原油先取りのために一斉に動いた84隻のVLCC
3月16日夜半から17日明け方にかけて、中国のネットはざわついた。中国全土の港に横付けされているVLCC(Very Large Crude Oil Carrier:原油輸送を主な目的とする大型タンカーのうち、20万〜30万トン級のもの)が一斉に錨をあげ一ヵ所に集まってペルシャ湾に向かったからだ。

たとえばこちらのページをご覧いただきたい。それによればサウジアラビアの原油価格が30%も暴落したので中国政府が16日に指示を出し、VLCC船隊をペルシャ湾に面するサウジアラビアの港に向かって一斉に直航させたのだという。

https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2020/03/84-4.php