【ソウル=岡部雄二郎】韓国外交省報道官は9日の記者会見で、日本政府による半導体材料の対韓輸出規制強化について、ジュネーブで9日午前(日本時間9日午後)から開かれる世界貿易機関(WTO)の理事会で問題提起する方針を明らかにした。

 報道官によると、韓国政府が8日、物品の貿易に関する理事会に議題を緊急上程した。自由貿易に反する措置だとして輸出規制強化が不当だと主張する見通しだ。国際世論への働きかけを通じ、早期の撤回に応じるよう日本政府に圧力をかけていく戦略とみられる。

 韓国大統領府によると、文在寅(ムンジェイン)大統領は10日、半導体事業を手がけるサムスンやSKなど国内の財閥グループ幹部らと会談し、今後の対応策を協議する。韓国政府が日本政府に要請している当局者間の話し合いは、12日にも都内で行われる方向だ。
日本側は、輸出規制強化は正当な貿易管理の一環だと説明する見通しだが、韓国側は改めて撤回を求める方針だ。https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190709-00050302-yom-int