羽田・成田へ不便…海外熱、冷める一方の県民

 昨年の秋田県民1000人あたりのパスポート(旅券)発行は12・3件で、発行率が47都道府県の中で
最も少ないことが県のまとめで分かった。全国最少はこれで4年連続となり、県民の海外熱は冷める一方だ。

 県によると、昨年の旅券発行は、実数ベースでは1万2235件(前年比5・3%増)で3年連続の増加となった。
しかし、秋田空港発着のソウル便が2015年12月以降、運休が続き、羽田や成田など首都圏の国際空港へ行くにも
交通の便が悪いこともあって、出国率は全国平均を下回っている。

 県は09年から段階的に旅券の申請受け付けなどの業務を移譲し、大館市や由利本荘市、横手市など
19市町村で交付を受けられるようにしてきた。利便性の向上を図っているが、これまでのところ、
1000人あたりの発行件数では効果が見られていない。

 県は、3月末に秋田空港と台湾・桃園国際空港を結ぶ定期チャーター便が就航したことで、
「県民が海外渡航に意欲を持つきっかけになれば」(県民生活課)としている。
https://www.yomiuri.co.jp/national/20190615-OYT1T50307/