改造車、ペーパー車検 見返りに現金 収賄容疑で自動車検査員逮捕 大阪府警
2/21(木) 6:01配信

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不正に改造されたとみられる乗用車=近畿運輸局提供
 車検を不正に通す見返りに現金を受け取ったとして、大阪府警が大阪府泉大津市の自動車整備会社「川上自動車鈑金塗装」の自動車検査員、本京春樹容疑者(33)を、加重収賄や虚偽有印公文書作成などの容疑で逮捕・送検していたことが、捜査関係者への取材で分かった。
府警は、不正車検を依頼した側の自動車販売業者ら7人も同作成容疑などで逮捕。過去2年間で計約180台分の車検が、不正だったとみられる。

 本京容疑者の勤務先は、同社が経営する国指定の民間車検場。検査員は道路運送車両法で「みなし公務員」となり、収賄罪の適用対象となる。

 捜査関係者によると、本京容疑者は昨年、同府和泉市の自動車販売業「ピアレス」社長、石本和成容疑者(35)から依頼された乗用車2台について、保安基準に適合しているように装った虚偽の書類を近畿運輸局に提出。
車検を通した見返りに、石本容疑者から計約8万円の賄賂を受け取った疑いが持たれている。

 この2台は基準に合わない改造車だが、本京容疑者は整備や点検をせず、書類だけで車検を通す「ペーパー車検」で済ませていた。

 他にも、販売業者ら6人が不正車検を依頼したとして、同作成などの容疑で逮捕され、改造車の一部の所有者も書類送検された。

 昨年、大阪府内で開かれた自動車展示会で、車高を低くしたり、車幅を広げたりした改造車が集まっているのを捜査員が発見。内偵を進め、本京容疑者が車検に関わっていることを突き止めた。

 一方、府警は21日にも、法人としての同社を道路運送車両法違反の疑いで書類送検する方針。