おやつがやめられない人は栄養バランスを疑って

食事をしっかり食べるようになると、甘いものが欲しくなくなるケースが多い(c)blueskyimage-123rf
 「お菓子を食べたいからごはんは食べない」「お酒を飲む日はごはんを抜く」。こんなふうに、間食や飲酒をごはんと置き換えていないだろうか?

 「これらは、エネルギーだけなら交換できますが、栄養素的には全く交換できません。1日の摂取エネルギーの中で、食事以外の割合が増えるほど、
栄養バランスは悪くなり、結果的に内臓脂肪が増えてしまいます。栄養バランスに悪影響を与えないお酒と間食の量は、両者合わせて総摂取エネルギーの1割までです」(小島さん)

 「甘いものがやめられない」という人は、栄養素やエネルギーが不足していることが多いと小島さん。栄養素やエネルギーが不足した状態だと、
すぐにエネルギーになる糖を欲するようになるのだという。

 「こういう人には、『甘いものをやめましょう』ではなく、『3食きちんと食べましょう。太らないから心配しないで』とアドバイスします。実際に、
食事をきちんと食べるようになると、甘いものが欲しくなくなるケースが多い」という。

 甘いものがやめられないときは体が正常な状態ではないと考えて、それらをがまんしようとするより、食事の量や内容を見直したほうがいいと小島さんは言う。

最優先はエネルギーの確保
 そもそも栄養バランスのいい食事とは何だろう。野菜をたくさん食べること? と思いがちだが、何から改善したらいいのだろうか。

 「栄養バランスを整える際の優先順位は、まず、エネルギーの確保です。エネルギーに変わるのは、たんぱく質、脂質、炭水化物(*1)の三大栄養素だけ。
エネルギーがない状態で他の栄養素をとってもうまく機能しません。三大栄養素がバランスよくとれていると、ビタミン、ミネラルなどの微量栄養素が効果的に機能します」(小島さん)

 最近、やせるために糖質を制限している人が多いが、小島さんは、食事の総エネルギーのうち、60%を糖質でとることを勧めている。


http://gooday.nikkei.co.jp/atcl/report/16/072000046/052200016/?P=2