【中城】6年に1度開かれる当間のマールジナ(大綱引き)が9月17日午後4時から、同区民館前の通りで開かれる。綱引きは130年近い歴史を持つ地域の伝統行事だが、近年は参加者不足が深刻で区役員会は今回初めて、区外から参加者を募ることを決めた。

自治会の比嘉三雄会長は「今回を成功させないと、次が難しくなる」と、内外から多くの参加を呼び掛けている。

村史によると、マールジナは1886年に中城殿内の奉公人だった比嘉喜保翁が首里の綾門大綱を見て、区に持ち帰ったことが起源という。
毎年の実施が難しいことから、酉(とり)年と卯(う)年の6年に1回となった。
実施した年から1年と数えることから「7年マール」とも呼ばれる。
戦後は途絶えていたが、1975年に復活した。

毎年行われるニーセージナ(青年綱)と違い、マールジナの前には道ジュネーが行われる。子どもから大人までが参加し、10種類以上の楽器などで綱引きを盛り上げる。
その後、里主とウミナイビがそれぞれ恋文を読み上げ、貫木棒でつながった雄綱と雌綱が地面に落ちた瞬間に勝負が始まる。
比嘉喜保翁の子孫、比嘉高山さん(48)は「この勝負に対する生々しさが魅力だ」と話す。

本番当日に向けて準備が進むが、比嘉会長は参加者の減少を懸念する。
以前は250人近くの区民が参加したが、現在練習に参加しているのは80人程度になっているという。

マールジナは、以前は4千人近い見物客であふれ、会場の一部では地域の力自慢による角力も行われていた地域の祭りだ。
毎週日曜日に区民館で行われる道ジュネーの練習では、太鼓やボラなどの楽器の音色とともに、区内の老若男女が「さーさーさ」と掛け声を合わせる。
比嘉会長は「まだまだだけど、本番までには形になりそうだ」と今回の成功と、伝統の継承を願う。

綱引きについての問い合わせは比嘉会長

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