千葉県の房総半島からおよそ350キロの海底に、コバルトなどの希少な金属「レアメタル」を多く含んだ岩石の集まりが、
東京23区の面積のおよそ1.5倍の規模で広がっていることが、海洋研究開発機構などの調査でわかりました。
機構では、日本近海での海底資源開発の可能性について、引き続き調査を進めたいとしています。
海洋研究開発機構などの研究グループは、ことし4月23日から先月1日にかけて、千葉県の房総半島から東南東におよそ350キロの海底で、
30年近く前に発見された「コバルトリッチクラスト」と呼ばれるコバルトなどの希少な金属、
「レアメタル」を多く含んだ岩石の集まりがどのくらいの範囲に広がっているのか、無人の深海探査機を使って詳しい調査を行いました。

その結果、古い海底火山の水深1500メートル付近から5500メートル付近にかけて斜面全体が「コバルトリッチクラスト」で覆われ、
その面積はおよそ950平方キロメートルと、東京23区の面積のおよそ1.5倍に匹敵する規模で広がっていることがわかりました。

また、「コバルトリッチクラスト」の層の厚みは10センチ余りあり、世界のほかの海域で見つかっているものよりも2倍前後、厚みがあることもわかったということです。

調査を行った海洋研究開発機構の鈴木勝彦ユニットリーダーは「本州から近い海域にこれほど大量に資源が存在していることがわかり、驚いている。
ほかにも存在している可能性があり、日本近海での海底資源開発の可能性について技術的に可能かどうかも含めて引き続き調査を進めたい」と話しています。

房総半島沖にレアメタル含む岩石 東京23区の1.5倍の規模
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170605/k10011006791000.html