西武は11日、国内フリーエージェント(FA)権を行使してソフトバンクへ移籍した山川穂高内野手(32)の人的補償として、甲斐野央投手(27)を獲得したと発表した。渡辺久信ゼネラルマネジャー(GM)は「チームにとって救援投手が大きな補強ポイントだった。真っすぐとフォークで打ち取ることができる、ライオンズにいないタイプの魅力的な投手」とコメントした。

 昨年末に獲得できる人的補償リストをソフトバンクから受け取り、渡辺GMは「熟考はしました。選手を見ながら、球団内で話をしてきました。(結論を出したのは)今日(11日)です」と説明。貴重なリリーフの補強について、渡辺GMは「現場にも話しましたけど、すごく喜んでいました」と手応えをつかんでいた。甲斐野以外の候補については「プロテクトしているか、していないかのことに関してはしゃべれないので」と言及を避けた。

 甲斐野は2019年にドラフト1位でソフトバンクに入団。西武との開幕戦でプロ初登板初勝利を挙げると、中継ぎとして1年目から65試合に登板。2勝5敗、8セーブ、26ホールド、防御率4・14の成績を残し、同年には侍ジャパンとして国際大会「プレミア12」にも出場した。

 20年は右肘の負傷により登板なし。同年オフには右肘の手術も受けた。21年は22試合、22年は自己最速の160キロをマークするなど27試合に登板と徐々に状態を上げると、23年は46試合に登板し、3勝1敗、2セーブ、8ホールド、防御率2・53と復活をアピールした。通算160試合、7勝8敗、11セーブ、41ホールド、防御率3・43。

 昨季は先発陣3人が2桁勝利を挙げた一方で勝利の方程式が固まらず、オフに最速160キロ超右腕のアルバート・アブレイユ投手(28)と、左腕のジェフリー・ヤン投手(27)を獲得するなど補強を進めていた。
西日本新聞社

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