今年のインカレに合わせ、開幕前に開かれた4日のオンライン記者会見で、全日本大学サッカー連盟(JUFA)が明らかにした。流通経済大学の監督でもある中野雄二理事長は「マイナーなチェンジは過去にもあったが、大改革をすることになった」と話した。

改革に関して、大学サッカーの指導者らで構成する検討委員会をJUFA内に設け、半年ほど議論を重ねてきたという。「メインになっている二つの大会のやり方を区別化して、それぞれの意味、意義、大会のあり方、クオリティーをどう高めていくかという様々な論点から検討した」と説明した。

現状では総理大臣杯、インカレともに24チームが出場する全国大会という形式で、差異がない。ただ、出場権を得るチームの資格には違いがあった。今回の改革は、いわゆる「予選」の性質を踏まえたものになっている。

まず、総理大臣杯。

「全加盟チームが出場権を有する唯一の全国大会」(JUFA)であることを踏まえ、より多くのチームが出場できる方式に変わり、8チーム増えた32チームで行われる。

従来の24チームでは1回戦を戦わないシードチームが存在した。10日間~2週間程度で行われてきた短期決戦では、シードのあるなしが勝ち上がりに影響していたといえる。疲労度だけでなく、累積警告や試合への勢いでも差が生まれていた。出場32チームによるトーナメント方式(決勝まで全5回戦)にすることで、「全出場チームを同じ条件」(JUFA)にできるメリットもある。

出場権は、各連盟ごとに全ての加盟チームが出場できる方式で地区予選を行う。出場枠の割り振りは現状、関東10、関西6などを想定。毎年、前年度の加盟チーム数と選手登録数から枠を決める方針だ(詳細はJUFAの資料を参照)。

インカレは、より大きく様変わりする。

各地区のリーグ戦覇者や上位チーム、総理大臣杯優勝校が出場することから、「真の年間王者を決める大会」という位置づけをより明確にするという。

変更点は二つある。

一つ目はリーグ方式の採用。JUFAによると、一時期は導入されており、2007年度以来17年ぶりの復活となる。ワールドカップ(W杯)やJリーグのルヴァンカップのように、グループステージで争い、決勝トーナメント進出チームを決める。

もう一つは、「強化ラウンド」の新設だ。敗者同士が数試合こなす機会を設ける。「負けたチームにもレベルの高い試合経験をさせ、全国的な底上げを図る」のが目的だという。

新たな方式では、インカレは「3ラウンド制」で行われる。

まずは「予選ラウンド」からスタートする。「決勝ラウンド」にシードされた6チーム(関東第1、2代表と東海、関西、九州の各第1代表、総理大臣杯優勝チーム)を除く、各地区代表などの20チームが出場。抽選で対戦カードを決め、勝った方が決勝ラウンドに進む。負けた10チームは強化ラウンドに回る。

決勝ラウンドでは4チームずつ4組に分かれ、1回戦総当たりのリーグ戦を行う。各組上位2チームが準々決勝に進出。トーナメントで大学日本一を争う。

今回の改革の目玉と言える強化ラウンドの出場枠は12。

予選ラウンドで敗れた10チームに、JUFA理事会が推薦した地区の2チームが参戦する。推薦地区は、新人戦なども含めた各種大会の結果を考慮して決めるという。

4チームずつ3組に分かれ、1回戦総当たりのリーグ戦を実施。各組1位の3チームに加え、2位の中で最も成績のよい1チームを加えた4強によるトーナメントで競う。

強化ラウンドを新たに設けることを巡って、負けたチームが本気で臨むのかを疑問視する意見もあったという。JUFAの桜井友理事は「負けたチームでも、モチベーションが下がらないような工夫をしている」と説明。その対策が、強化ラウンド優勝校の地区に与えられる次年度の予選ラウンド出場権だ。

「敗者復活」のような方式は、欧州のサッカーシーンを参考にしたという。「欧州チャンピオンズリーグ」のグループステージで敗れた一部のチームは、一つ格下の大会「欧州リーグ」に参戦する流れになっている。

JUFAの中野理事長は「(負けて)1試合で終わったらもったいない」と狙いを話す。

※以下引用先にて

12/24(日) 9:20
4years.
https://news.yahoo.co.jp/articles/0ebd3e7f18433c99fdcbf1fe16d051417c39725d?page=2