2023年11月27日 11時43分

 中日の柳裕也投手が27日、ナゴヤ球場内で契約更改交渉に臨み、今季の1億800万円からアップ提示を受けたが保留した。「球団が僕という選手をどう思っているか知りたかった」と話した。

 柳は今季、ローテに定着した2019年以降ではキャリア最少の4勝で自身最多タイの11敗と黒星が先行した。しかし防御率は2・44。つまり打線の援護に恵まれない試合が続いた。7月23日の広島戦(バンテリンD)以降、シーズン終了までの10試合は、いずれも登板時の援護が1点以下という惨状。バンテリンDでは11試合に先発して0勝6敗(防御率2・64)と1勝もできなかった。極めつきは9月13日の広島戦(同)で、9回まで無安打無得点投球ながら両軍無得点のまま降板。チームは延長の末に勝利したが、自身は白星をつかむことができなかった。

 球団には「査定が全てだ」と言われたという。だが柳は「査定の数字に現れない自分の気持ち」を主に訴えたと説明した。そして「誤解を生みたくないですが」と前置きして次のように話した。

 「先発なら勝ちたいですし、どんな形でも勝てればうれしいですし、前に進める。そういった中で1年間苦しかったですが、良くやれたという自負はある。そういう話をしました」

 順調にいけば来季中にFA権を取得できる見通し。3年連続で規定投球回に到達したのはセ・リーグでは巨人・戸郷、中日・小笠原と柳の3人だけ。その小笠原も契約更改を保留している。次回交渉で思いは伝わるか。

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