TM NETWORK「Get Wild」Z世代から大歓声 80年代ポップスが再び響く要因を分析
11/4(土) 16:31 AERA dot.
https://news.yahoo.co.jp/articles/f0017560a4b3da95452945ad47a59216fbe67bc3
来年のデビュー40周年を前に、約9年ぶりのオリジナルアルバム「DEVOTION」のリリースや全国ツアー等、精力的に活動中。右から小室哲哉、宇都宮隆、木根尚登
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 時代を超える名曲がある。TM NETWORKの3人が、今も愛され続ける自身のヒット曲「Get Wild」や音楽について語り合った。AERA 2023年11月6日号より。

(※中略)

■Z世代も支持

 2019年に「劇場版シティーハンター〈新宿プライベート・アイズ〉」が公開されたタイミングでSNSでGet Wildを退勤時の動画に使用した「Get Wild退勤」がはやり始めたこともあり、Z世代にも支持される楽曲だ。

宇都宮:ごくごく一般の若者がGet Wildを動画に使っている。見ていて不思議な感覚を覚えました。

小室:バズらせることはなかなかできることではない。最初に「Get Wild退勤」を思いついた人はすごいと思います。

宇都宮:8月に「Animelo Summer Live 2023 −AXEL−」にシークレットゲストで出演させてもらって、10代と20代がほとんどの客層の前で恐る恐るGet Wildからライブをスタートさせました。すごく盛り上がって一緒に歌ってくれたお客さんも多く、「本当に若い世代も知ってるんだ?」と驚きました。今行っているツアーでも、最前列に制服を着た中学生くらいの子がいて、かなり乗ってくれてました。

木根尚登:そうだよね。あれは嫌々連れてこられた感じではなかったので(笑)。

小室:ここ数年、日本の80年代ポップスが世界的に流行している影響もあるのではないでしょうか。その頃のJポップはすごく精密に丁寧に作られている曲が多い。イントロ、Aメロ、Bメロ、サビ、どこを切っても綿密に計算し尽くされています。Get Wildもとてつもなく時間をかけて作りました。今では考えられませんが、ドラムのレコーディングだけで1日費やした。小室みつ子さんに書いていただいた歌詞もとにかくきめ細かい。歌もすごく丁寧に歌っているよね?

■再び響いた理由

宇都宮:相当丁寧に歌っています。例えば最近の日本のシティポップブームをリードしている「真夜中のドア」は歌いやすいリズムの楽曲ですが、Get Wildは1曲を通してリズムが全部一緒なので歌うのがすごく難しい。そこも再び多くの人に響いている要因なのかもしれない。

(構成/ライター・小松香里)

※AERA 2023年11月6日号より抜粋