9/12(火) 5:00配信

 中日の堂上直倫内野手(34)、福田永将内野手(35)、大野奨太捕手(36)の3選手が現役引退することを11日、決めた。生え抜きの両内野手はプロ17年間のキャリアに終止符を打つ。大野奨は2009年に日本ハムに入団。ダルビッシュ有投手(パドレス)や大谷翔平選手(エンゼルス)ともバッテリーを組み、17年オフにFA加入した。

 高校生ドラフト1巡目の堂上と3巡目の福田。しのぎを削った入団17年目の同期コンビが同じタイミングで引退を決断した。両選手は2007年に入団。同期入団には大学・社会人ドラフト3巡目の浅尾(現2軍投手コーチ)らがいた。

 堂上は愛知県春日井市出身。中学3年時に硬式野球選抜チームの一員として、竜のファン感謝デーに参加。竜戦士だった福留孝介さんから左翼席へアーチを描いたのは語り草。愛知・愛工大名電高へ進み、ドラフトでは巨人、阪神との3球団競合の末、入団した。兄・剛裕さん(現球団職員)と14年まで8年間プレー。選手寮・昇竜館の館長を父でOBの照(てらし)さんが務めていたことも話題となった。

 プレーでは入団2年目の08年8月3日の巨人戦(ナゴヤドーム)で1軍デビュー。10年6月18日の敵地・巨人戦でプロ初安打をマークした。16年には初の規定打席に到達。だが、その後は出場機会を減らし、守備固めでの途中出場も増えた。19年には初の2桁本塁打となる12本塁打を放ったが、今季は3試合出場。9月1日に出場選手登録を抹消された。

 福田は強打の捕手として入団。内外野を守りながら出場機会を模索した。1軍初出場は09年7月7日のヤクルト戦(神宮)。9回に代打で出場し、左翼へプロ1号。プロ49人目の初打席初本塁打と鮮烈デビューを飾った。

 16年からは4年連続2桁本塁打をマーク、主に一、三塁で出場した。18年から2年間にわたり選手会長を務め、19年9月度は月間MVPにも輝いた。

 近年はけがに泣いた。20年は一塁守備中に一、二塁間の打球にダイビングキャッチを試みて左肩を脱臼。翌21年は右膝半月板の手術を受けた。今年3月には左膝を手術した。

 今季は7月9日の本拠地・広島戦で右中間スタンドへ放り込むシーズン1号を放った。7月15日の阪神戦(甲子園)では本塁へヘッドスライディングした際に左肩を脱臼。ナゴヤ球場でのリハビリ生活を強いられている中で、ユニホームを脱ぐタイミングを悟った。ここまで通算84本塁打を放った。

 岐阜県出身の大野奨は日本ハムから移籍加入してから6年間、竜のユニホームに袖を通した。加入イヤーの2018年は63試合出場で、翌19年は34試合出場。その後は出場試合が激減し、21年からは2年連続で8試合。今季は今のところ1軍出場がない。2軍暮らしが続く中、若手捕手の手本として真摯(しんし)に野球に取り組む姿勢をみせていた。

中日スポーツ
https://news.yahoo.co.jp/articles/86159a7ad37c3a7e814dd3bfa48e86cc9a119b76