【実物写真入手】「しばらくお米はありません!」の張り紙には“元ネタ”があった? 現役時代の立浪監督が星野仙一に激怒された“両手におにぎり事件”のトラウマ
「文春オンライン」編集部

 中日の立浪和義監督(54)が選手に出した「米禁止令」の波紋が広がっている。あまりに前時代的な“采配”が「チームの最下位の責任をごはんに押しつけているようにしか見えない。短絡的で今の選手の理解を得られるはずがない」(古参の球団スタッフ)などとチーム内外で失笑を買っている。

 騒動の発端となった「張り紙」の写真を入手した。場所は試合前に選手たちが小腹を満たすための本拠地球場の食堂だ。炊飯ジャーらしきものに布がかぶせられ、壁に「しばらくお米はありません!」という手書きの紙が張られている。「お米」の部分をギザギザの赤いで囲ったうえで、文末に「!」をつけるほどの強調ぶりだ。

 この珍指令は、昨オフにDeNAから現役ドラフトで入団した細川成也の不振が発端だったという。4~5月は打率3割を超える大活躍だったが、6月は打率.244、7月には.220と、成績が急低下していた。(2022年のDeNAでの打率は.053である)

投手は1日で解禁、野手はお米禁止を続行中

 中日関係者がこう証言する。

「細川が一軍でシーズンをフルに戦うのはプロになって今年が初めてで、夏場に疲れが出るのも無理はない。本人は飛距離が持ち味だから体重を落とさないように、いつも以上に炭水化物を摂取するようにしていたのだが、監督にはその大食いのせいでスイングの切れ味がなくなったのではないかと思ったようだ。それで『米をいっぱい食って、動きが悪くなったやつがいる』という不思議な理由で細川どころかチーム全体に米の提供を禁止した」

 これに異を唱えたのが防御率0点台の絶対的な守護神ライデル・マルティネスだった。「ライデルにへそを曲げられ、他球団に移籍でもされれば大きな痛手となる。それでも立浪監督は引くに引けなかったのか、たった1日で投手陣はお米を解禁したものの、野手はいまだにお米禁止を続けています」(前出球団関係者)

 実は今回の“米騒動”には元ネタがある。

 かつて西武で黄金時代を築いた広岡達朗元監督も、白米を禁止したことがある。しかし単なる禁止ではなく、代わりに玄米を取らせるようにしたという。西武黄金期の元選手が回顧する。

「広岡さんは常勝チームを作り上げるため、体作りまで細かく管理していた。玄米は白米より栄養価が高く、グラウンドでのパフォーマンス向上につながると広岡さんは考えていた。今回の中日のように理不尽な理由ではなかったし、何より『広岡さんの教えを実行すると結果が出て給料が上がる』という信頼感があったので、選手から不平不満はほとんど出なかった」

立浪監督が星野仙一に怒られた「両手におにぎり事件」

 さらに別の中日関係者によると、立浪監督自身も現役時代に「お米」で失敗した苦い記憶があるという。

 星野仙一氏が39歳で監督に就任し、最も血気盛んだった第1次政権時代のことだ。神宮球場でのヤクルト戦で“事件”は起きた。

「立浪さんが試合中にベンチ裏で両手におにぎりを持ってほお張っているところを星野さんに目撃されたんです。試合中に空気が緩むことを極端に嫌う星野さんは、それに激怒しました。ただちにチーム全体に球場での米の提供がなくなり、しばらくはバナナなどだけになった。星野さんに殴られまではしていないが、この一件で相当なインパクトを受けたのだと思う。米禁止令を出したと聞いて、真っ先に『星野さんのやり方をマネしているのだろうな』と思った。あえて主力に活を入れるのもそっくり」

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