[映画評]「ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE」…トム・クルーズ、さらなる限界突破
2023/07/21 11:00 読売新聞
https://www.yomiuri.co.jp/culture/cinema/20230720-OYT1T50228/


こんな映画が見たかった。そんなふうに思わせてくれるハリウッド大作はめっきり減ってしまったけれど、本作は貴重な例外だ。もう27年続いているトム・クルーズ製作・主演のスパイアクション「ミッション:インポッシブル」シリーズ第7弾。豪勢なロケーションで繰り広げられる、限界破りの生身のアクションは、まるで夢のよう。クルーズは全速力で走り、信じられない高さからジャンプしながら、現代の悪夢と格闘し、人間の可能性に全身全霊でしがみつく。私たちの代わりに。(編集委員 恩田泰子)

監督・脚本は、クリストファー・マッカリー。彼はクルーズとタッグを重ねていて、「ミッション:インポッシブル」シリーズを手がけるのは、「ローグ・ネイション」「フォールアウト」に続き3作目だ。

クルーズが演じる主人公イーサン・ハントは、極秘 諜報 組織IMF(インポッシブル・ミッション・フォース)のエージェント。これまでもさまざまな「不可能任務」に挑んできたが、今作「デッドレコニング」でのミッションは、それらの「さらに上を行くもの」だ。

話はいろいろこみ入っているのだが、要は、AIに起きた異変の人類への脅威(日本語字幕では「それ」、英語では「Entity」と呼ばれる)、そして、それを我がものにして世界を支配しようともくろむ者たちとの戦いだ。PART2も予定されている。

PART1で繰り広げられるのは、「それ」につながる鍵の争奪戦だ。壮大なアラビア砂漠から最新・最大の威容を誇るアブダビの空港経由でローマ、ベネチア、さらにはヨーロッパの山あり谷ありの自然の中を走り抜ける豪華列車へ。


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