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2022-10-18

お笑いコンビ・麒麟の川島明がパーソナリティをつとめるTOKYO FMの番組「SUBARU Wonderful Journey 土曜日のエウレカ」。9月24日(土)放送のお客様は、4人組ロックバンド・OKAMOTO'Sのハマ・オカモトさん。ここでは、ハマさんが音楽を始めたきっかけについて語りました。

中略

◆ベースとしての立ち位置がわかった瞬間

ハマ:よく話をする友だちが、たまたまみんな軽音楽部に入っていて、どんどん音楽の話をしてくるようになって。でも、僕が知らない単語ばかり出てくるんです。「このままいくと会話に入れなくなって、友だちがいなくなる」と思って、それで(軽音楽部に)入ったんです。

川島:音楽が好きという理由ではなく、コミュニケーションツールの1つとして?

ハマ:そうです。その後(軽音楽部に途中から)入れるという話になったのですが、僕は競うのが嫌だったんです。1年前に入部して、すでにギターやドラムをやっているやつがいるので、どうしても1年のタイムラグがあるんです。

そんななか、これは(軽音楽部)あるあるですけど、「ベースはつまんないから誰もやっていない」って言われて。

川島:それで、空いているベースをやるしかないと。

ハマ:そうです! よくある「モテたい」とか「バンドを見て衝撃を受けた」っていう理由では一切なく。それがベースを選んだ本当の理由です。

川島:ベースはそこで初めて触るんですか?

ハマ:はい。うちの部活は楽器のレンタルはなかったので、両親からは「誕生日、クリスマス、お年玉は、もうないものと思え」というレベルで(ベースを買ってもらいました)。

川島:(プレゼントの条件)けっこう厳しいですね! 中学で打ち切り(笑)?

ハマ:(笑)。それを代償に、全部付いている入門セットみたいなものを(プレゼントしてもらいました)。

川島:最初からちょっといいものをね。

ハマ:別々に買うと結果的に高くなっちゃうので。でも、手に入れてから気付くんですよ。「重い! 音が低い! 弦は4本! 面白くない! どうしよう……!?」みたいな(笑)。

川島:(笑)。楽器って全部難しいけど、ベースは中学生の力じゃ弾ききれない弦がありますよね。

ハマ:なんていうか、エネルギッシュになれないんですよね。

川島:シャウトするような感じではないし、マジで「はなわ」さんみたいな感じよね。

ハマ:はなわさんは世代だったので。当時、日常で(観るテレビや近い人で)ベースをやっている人は、はなわさんしかいなかったんです。

川島:ちなみに当時、ベースは家で練習していたんですか?

ハマ:そうなんですよ。振り返ると幸運なのが、部活では「邦楽をやっちゃだめ」という暗黙のルールがあったんです。洋楽の60〜70年代のバンドを本格的にコピーする先輩たちがいて、そういう影響もあって、音楽のスタートがまったく知らない古いバンドだったので、真剣に練習しないと弾けなくて。

あと、「背景を知っていないと……」っていう気持ちにさせてくれたのは、先輩たちのおかげでした。家で1人でやるのはつまらなかったんですけど、初めて部室で合わせたときに「自分が練習していたのは全体のここなんだ」とはっきりわかったんですね。

川島:骨に肉が付いたんですね。

ハマ:ものすごく感動しましたし、景色が変わりましたね。

川島:「今までコツコツとやってきたのは間違いじゃなかった」ということですね。

ハマ:自分の立ち位置がわかった瞬間は、今でも覚えています。