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2022.08.12 16:00

邦ロック再流行の背景に何があるのか──。2010年代初頭、フェスブームを背景に「四つ打ち」の邦楽ロックバンドが多くのファンに支持された。『ロック・イン・ジャパン・フェスティバル』や『フジロックフェスティバル』などのロックフェスが、一部の音楽マニアだけでなく多くのファン層に受け入れられるようになり、フェスの現場で体を動かし、誰でもノリやすい、踊りやすいバンドサウンドとして“四つ打ち”のリズムが受け入れられた側面がある。

そうした中で、2010年代後半になると邦ロックバンドブームは徐々に下火になっていったが、2022年現在、高校生や大学生を中心に、ふたたび「邦ロック」が流行しているのだという。実際、音楽サブスクリプションサービスのトップ100には邦ロックバンドが目立つ。若い世代のあいだでは、「King Gnu」や「Official 髭男dism」といった紅白出場バンドのほか、「Saucy Dog」「マカロニえんぴつ」「backnumber」「Awesome City Club」「Novelbright」「My Hair is Bad」といったバンドが根強い支持を得ている。

 なぜ今、若者層に邦ロックが受け入れられているのか。取材を進めていく中で、令和ティーンが口々に発するキーワードがあった。それが「TikTok」と「エモいバンド」という言葉だ。

都内の私立大学で軽音楽部に所属し、バンドではベースを担当しているという男子学生・Aさん(20歳)はこう話す。

「TikTokから邦ロックが流行したと思います。TikTokは各動画15秒くらいなので、手軽に見られる、かつ繰り返し見続けてしまうので、バックグラウンドの音楽が頭に残りやすいんです。実際、周りで音楽はTikTok発信でバズることが多いですし、大学の友人ともよくTikTokでバズっている楽曲の話をしますね。とくに体を動かしたり、ダンスをしたりする動画にマッチするのが邦ロックバンドの曲なので、TikTokとの相性が良いのでしょう。TikTokで流行れば、他のサブスクのランキングでも上位に入るので、そのプロセスで邦ロックが流行っているのではないでしょうか」(Aさん)

中略

私立大学で軽音サークルに所属する男子学生・Cさん(19歳)とDさん(20歳)は、前述の「マイヘア」をはじめ、「エモさ」を兼ね備えた邦ロックバンドが“さとり世代に刺さる”と語る。

「邦ロックは特に恋愛の曲が多く、歌詞のなかに自分達世代が共感するようなエモいメッセージがあって、自分と重ねて音楽に酔いしれて『エモい気分』とか『チル(Cill)』な雰囲気に浸ったりできるのが魅力。自分が好きなバンドは『Saucy Dog』。失恋して落ち込んでいる友達が勧めてくれた曲で、まさにエモい雰囲気が僕らの世代にマッチしていると思います」(Cさん)

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