将棋の里見香奈女流四冠(30)が28日、男女の区別なく戦う「棋士」になるための制度「プロ編入試験」に挑戦する意向を、日本将棋連盟を通じて明らかにした。将棋界では女性初となる「棋士」をめざし、8月頃に始まる試験対局に臨む。

 将棋の「棋士」と「女流棋士」は別制度。里見女流四冠は5月下旬、棋王戦予選での勝利で、男性の棋士を相手にした直近の公式戦成績を10勝4敗とし、プロ編入試験の受験資格「10勝以上かつ勝率6割5分以上」を女性で初めて満たした。

 里見女流四冠は今後、原則月1回行われる試験対局で5人の若手棋士と1局ずつ指し、3勝すれば棋士になれる。

 棋士になるには、棋士養成機関「奨励会」で四段に昇格するか、編入試験で合格するかの2通りがある。里見女流四冠は2011~18年、奨励会に参加したが、四段に上がれず、26歳の年齢制限で退会した。

2022/06/28 10:40
https://www.yomiuri.co.jp/igoshougi/20220628-OYT1T50066/