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チープ・トリック
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デビュー45周年を迎えたアメリカン・パワー・ポップの星、チープ・トリックが11~12月に来日決定。
「サレンダー」「甘い罠」「永遠の愛の炎」など、永遠の輝きを放つ名曲の数々でおくるベストライブを披露する。

リック・ニールセン(Gt)とトム・ピーターソン(Ba)が1968年に結成したバンドFUSEを母体に、後にロビン・ザンダー(Vo)、バン・E・カルロス(Dr)が加わって1974年にイリノイ州ロックフォードで結成し、1977年『チープ・トリック』でデビュー。
2ndアルバム『蒼ざめたハイウェイ』までリリースを果たすも本国ではブレイクとまではいかない一方、日本では、ビートルズの流れを汲んだ、メロディアスでパワー・ポップ然とした楽曲に加え、イケメン2人と対照的にコミカルなビジュアルの2人というバンド編成も評判を呼んでアイドル的人気を博し、78年4月には早くも日本武道館公演が実現。
これを録音した、当初日本限定企画盤だった『チープ・トリック at 武道館』が本国アメリカに逆輸入されじわじわと売り上げを伸ばしたことから1979年に本国でもリリース。
バンドにとって初の全米TOP10入り(シングル「甘い罠」も全米7位と、初の大ヒット・シングルとなった)を果たしプラチナ・ディスクを獲得した。
前年のボブ・ディラン『武道館』も逆輸入ヒットをしていたため、<武道館>の名は欧米において大規模コンサート会場の代名詞的存在となっていった。

全米でのブレイク後、チープ・トリック以外にもカーズやザ・ナックらが頭角をあらわした事でパワー・ポップがロック・シーンの1つのジャンルとして確立され、彼らがその黄金期の一翼を担うも、1980年にトム・ピーターソンが脱退。
しかしその後’87年にトムが復帰したオリジナル・メンバーでのアルバム『永遠の愛の炎』が大ヒットを記録し、同名タイトルのシングルは彼らにとって初の全米No.1シングルとなった。
日本公演では再び武道館のステージに立ち、日本のファンの胸を熱くさせたのだった。


2000年代には『スペシャル・ワン』、『ロックフォード』、『ザ・レイテスト』とコンスタントに作品をリリースし、その活動がとどまることがなかった。
2008年の来日公演では『at 武道館』30周年を祝う武道館公演も実現したが、2010年には健康問題を抱えたバーニーが一線を退き、ツアーやレコーディングにはリックの息子=ダックス・ニールセンがそのポジションを埋め、今ではすっかり定着している。
なお、バーニーは現在もメンバーの一員であるという。
90年代初頭のグランジ/オルタナ・ブーム到来に乗じたウィーザーらの登場と共に再びパワー・ポップに注目が集まり始めると、パンク、ガレージ、グラム、ハード・ロック、サザン、オルタナ等の要素も飲み込んだチープ・トリックの音楽性へのリスペクトを公言する次世代のバンド達が続々登場。
世界規模の再評価につながっていき、2015年には「ロックの殿堂入り」を果たした。
現在までに2,000万枚を超えるレコード・セールス、40以上の世界各国でゴールド&プラチナム・ディスク認定、という実績を誇る。

2021年には通算20作目となるアルバム『イン・アナザー・ワールド』をリリース。パワーポップの真骨頂ともいえる、ファンを裏切らない充実の内容の作品だ。
また、現在世界で大ヒット中の映画『トップガン・マーヴェリック』に釣られるように1986年に公開された前作『トップガン』も脚光を集めているが、ケニー・ロギンスの「デンジャー・ゾーン」やベルリンの「愛は吐息のように」と並んでとても印象的な彼らの曲「マイティ・ウィングス」にも再び大きな注目が集まっている。

そして今年の11月には4年ぶりの来日公演が決定した。
直近の北米ツアーでは日毎にセットリストが少しずつ変わる内容だったが、デビューから実に45年という記念すべき年に行われる公演だけあって、様々なヒット曲・代表曲が聞けるのはもちろんだが、どのようなパフォーマンスを披露してくれるのか期待が高まるばかりだ。