アジア・サッカー連盟(AFC)は25日、春開幕で実施しているアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)について、2023年から欧州主要リーグと同じ秋開幕に変更すると発表した。欧州と日程を合わせることで、アジアのクラブが優れた監督や選手を獲得する機会を増やすことが目的。また、現在は計4人(アジア枠1人)が認められている外国籍選手枠は計6人(アジア枠1人)に拡大する。

 ACLに合わせ、Jリーグも秋開幕―春閉幕のシーズン移行への動きが本格化することは間違いない。Jリーグはシーズン制移行について、2013、17年に会議で検討されたが、いずれも否決された。雪国の練習環境が未整備、冬場の集客面での苦戦、学生出身選手の入学・卒業シーズンとずれることを懸念する意見が強かった。同じシーズンで戦うACLの存在も、据え置く理由だった。

 近年では「プレーヤーズファースト」の考えが浸透し、酷暑でプレーする危険性、試合の質低下を危惧する声が高まっている。また、秋―春制に合わせたW杯をはじめとする国際大会への対応で、Jリーグの過密日程が進む一方だった。春―秋制「最後の砦(とりで)」ACLの移行が決まった。3月に新チェアマンに就任する野々村芳和氏はシーズン移行に前向きといわれる。Jリーグの決断の時が迫っている。(サッカー担当キャップ・内田 知宏)