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小学館の「コロコロコミック」が2022年1月15日頃に発売を開始した2月号にて、2014年の『妖怪ウォッチ』、2018年の『スプラトゥーン2』などのブーム以来、久々となる100万部突破を果たした。

前回と異なるのは、今回は通常の「紙の雑誌+付録」という形態に加えて「デジタル版の閲覧権の入ったシリアルコード+付録」という形態も合わせての数字となることだ。

大台到達の背景と、『ブラックチャンネル』をはじめとするYouTubeアニメやボードゲーム「ロジカル真王(シンキング)」などコロコロ発の新たなコンテンツ展開のねらいや成果について、秋本武英編集長と石井宏一副編集長に訊いた。

――コロコロは『ポケモン』や『妖怪ウォッチ』など、何かのブームが起こると部数が跳ね上がる雑誌ですが、今回は何が盛り上がってのことなのでしょうか。

秋本 背景にはここ数年来のポケモンカードゲームのブームがあり、コロコロ2月号には目玉としてピカチュウVMAXのポケモンカード付録が付き、また、応募者10万人特別サービスとして抽選でオリジナルの「スタートデッキ100 コロコロコミックver.」が購入できるシリアルコードも付いています。

もともとポケモンカードは、ポケモンのゲームをプレイする前の低年齢層がターゲットで、弊社でも主に「コロコロ」本誌よりも低学年向けの兄弟誌「コロコロイチバン!」で展開をしていました。しかし佐藤健さんがTVCMに出演され、ご自身もプレイされているとおっしゃられた2020年頃から、ポケモンカードにかつて親しんでいた20代のファンが一気に戻ってきたのに加え、中高生にまで波及していきました。

イトーヨーカドーさんに「コロコロBASEブラザーズ」というショップを展開していただいているのですが、そういった場所で行うイベントにはコロコロ編集部員もよく足を運んで各ホビーや流行りものに対する温度感を認識するようにしています。昨夏あたりからポケモンカードは数量限定販売が各所で行われ、入荷すると即品切れ、ショップにいると緊張感すら感じるほど、本気のユーザーを多数巻き込んだビッグブームが来ていると感じていました。

こうした人気を受けて、株式会社ポケモンさんとわれわれの間で「このブームのときにこそ、もともとのメインユーザーである小学生の子どもたちにもっと入門してもらいたい。そのためには今こそコロコロが本誌でやるべきだ」ということで認識が一致し、今回の企画に至りました。

中略

――では「デジタル閲覧権+付録」の方は?

石井 コロコロが「デジタル閲覧権+付録」に取り組むのは、2020年1月号で『にゃんこ大戦争』のカンペンケースを付録に付けたのが最初です。今回の試みは2020年4月号で『デュエル・マスターズ』の40枚デッキセットを付けた号を経ての3度目ですが、過去2回の経験を踏まえ、部数的にもかなりの勝負をかけています。

――ポケモンカードが欲しい上の年齢向けということでしょうか。

秋本 かつてコロコロは中学生になったら卒業する媒体でした。しかし近年ではポケモン、ミニ四駆などコロコロ的なホビーやゲーム、マンガを中高生や大人も楽しむ時代になっており、われわれとしては上の世代も含めてコロコロ読者だと考えています。

ただ20代、30代の方が書店で分厚いコロコロを買うのは少し恥ずかしいという気持ちもあるのかなと考えると「デジタル閲覧権+付録」が買いやすい形態だろう、ということですね。ただ「カードだけ欲しい人はこちらを」と言うつもりはなく、デジタル版でも本誌が読めますし、ほかの付録も楽しんでほしい。「いつでもコロコロに戻ってきてください」と思っています。

石井 実際、デジタル版のアクセスもけっこうな数にのぼります。

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デジタル版
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紙版
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