「今回の件を見ていたら、12年前のあのパワハラ事件を思い出しましたよ」

そう語るのは、長年、落語界を取材してきた演芸記者だ。

「実は一門の林家たい平が'06年5月に正式に『笑点』(日本テレビ系)のレギュラーメンバーに
昇格するとき香葉子さんから、“息子のいっ平(現・三平)に笑点の席を渡しなさい!!”と辞退する
ことをすすめたんです。

それまで、たい平は'04年12月に病気になった師匠の林家こん平の代打だったんですが、
正式に昇格が決まったとたん、おかみさんがきつく当たるようになった。それだけでは
なく、テレビ局にも彼を降ろすよう横やりを入れたそうです」(同・演芸記者)

そんな苦しい状況でも、たい平は出演し続けた。そんな彼を番組スタッフだけでなく、
三遊亭円楽や桂歌丸などの笑点メンバーが、精神的にサポートしたという。
それが、香葉子夫人にはよけいに気に入らなかったようで、パワハラは
さらにエスカレートしたというのだが……。

そのときの状況は、娘の泰葉もよく知っているようで、

「(香葉子夫人のパワハラを)知ってますよ。たい平くんは大変でしたよ。
私、そのときの話をすると泣いちゃうからやめてください。あの人、本当によく頑張ったわ……」

と思わず涙を見せる。今では借金問題や元マネージャーへの脅迫など、お騒がせタレントと
して有名な泰葉だが、'06年当時は春風亭小朝の妻であり、根岸の実家にも頻繁に出入り
していた。落語界の裏側も見てきた彼女だけに、貴重な証言に耳を傾けたい。

「香葉子さんのたい平へのパワハラは落語界では公然の秘密。みんなご存じですよ。
あのとき、一番いじめたのは香葉子さんですよ。たい平くんが泣いているのを
よく見ましたよ。本当によく頑張った……(涙)。みなさん黙っていますけど、
こんな妨害は日常茶飯事で、被害にあった人はたくさんいますよ。彼女は性格的に
すごく売れたりする人を非常に嫉妬するんです。要するに、たい平くんは才能が
あるし、自分の息子たちより人気があったのが嫌だったんですよ」