2021年12月14日 12時52分
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 ハリウッド外国人映画記者協会は現地時間13日、同協会主催の「第79回ゴールデングローブ賞」のノミネートを発表した。米アカデミー賞の前哨戦とされる同賞だが、今年はまるで盛り上がりを見せていない。

 それもそのはず、映画関係者の多くは協会側の“人種差別問題”などを理由に同賞をボイコットし、毎年授賞式をライブ中継してきた米NBCも来年の放送を見送ったからだ。

 NBCニュースは同日、「ゴールデングローブ賞のノミネーション発表 ハリウッドは無関心」という見出しで、多くのトップ俳優が同賞のボイコットを表明していると報道。100以上のハリウッド事務所は、協会側の「深遠で永続的な変化」が証明されない限り、担当する俳優らは同賞を受け入れないとする意向を示した。

 同ニュースによると、トム・クルーズはゴールデングローブ賞の3つのトロフィーをすでに協会本部に送り返したという。

 ゴールデングローブ賞は同協会の会員である外国人映画記者による投票で受賞者が決定する。ところが会員87人の中に黒人が1人もいないことを現地紙ロサンゼルス・タイムズが指摘。同協会の“人種差別的性格”を問題視するハリウッド関係者は人種的多様性を求め、改善を迫っている。

 また、ノミネートのために協会会員がドラマの制作会社から手厚い接待を受けたとする疑惑も浮上。賞の公平性が疑問視され、批判にさらされいる。

 そんなゴールデングローブ賞が発表した今年のノミネートは映画部門でケネス・ブラナー監督の「ベルファスト」と、ジェーン・カンピオン監督の「パワー・オブ・ザ・ドッグ」が最多の7部門。また、作品賞(非英語作品)には濱口竜介監督の「ドライブ・マイ・カー」が候補に入った。

 主演男優賞(ドラマ)には「パワー・オブ・ザ・ドッグ」のベネディクト・カンバーバッチや「ドリームプラン」のウィル・スミスらが、主演女優賞(ドラマ)には「スペンサー」のクリステン・スチュワートや「ロスト・ドーター」のオリヴィア・コールマンらがノミネートされた。

 授賞式は来年1月9日に行われるが、主催者は場所や出演者などについてまだ発表していない。