【ニューヨーク28日(日本時間29日)=山田結軌、竹濱江利子通信員】ポスティングシステムでの米大リーグ移籍を目指す広島・鈴木誠也外野手(27)の争奪戦に15球団が参戦していることが判明した。代理人を務める米大手代理人事務所ワッサーマンのジョエル・ウルフ氏(51)がオンライン会見を行い、「予想以上のリクエストを受けている」と明かした。鈴木誠側は安心できる生活環境と、優勝を狙えるかを選考基準にしている。

■オンラインでの面談申し込み続々

メジャーで鈴木誠人気が爆上がりしている。21日(日本時間22日)にポスティング手続きが完了し、交渉が解禁。ダルビッシュ(パドレス)、筒香(パイレーツ)ら日本選手の代理人を務めるウルフ氏が現状を説明した。

「予想以上のリクエストを受けている。ここまでアグレッシブにアプローチされるのは、長年なかった」

オンラインでの面談申し込みが相次いでいるという。獲得に興味を示した球団の具体的な数については「8球団以上、15球団以下」と含みを持たせた。本気度や条件提示は様々のようだ。今季打率・317、38本塁打、88打点。4度のゴールデングラブ賞獲得など総合力が評価されており、上位打線を担える野手としてオフの移籍市場で注目の存在だ。

懸案は難航する大リーグ機構(MLB)と選手会の労使協定だ。現協定は12月1日に失効し、MLB側が施設を封鎖し、移籍市場が凍結されるロックアウトが確実視される。鈴木誠の交渉期限は22日(同23日)だが、労使が決裂中の日数は30日間の交渉期間にカウントされず、越年や2月にずれ込むことも予想される。

「本人も金銭面だけでなく、大リーグで素晴らしい経験を優先したいと思っている。新たな協定が合意した上で渡米し、春季キャンプの球団施設、本拠地などを視察した上で契約すべき。ロックアウト前に契約を望む球団も既にあるが、今はそれに反対している」とウルフ氏。失効前の駆け込みでの球団選定は否定した。日本最高のスラッガーは、時間をかけて新天地を決める。

サンスポ 

https://news.yahoo.co.jp/articles/5cdb0b66a04c60ff0ef8f4a1c34b7261f52d62ab