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「ふざけたロスタイム」「キーパーいなかったら入ってた」…松木安太郎 “松木節”の根底にある思い


お笑いコンビ・麒麟の川島明がパーソナリティをつとめるTOKYO FMの番組「SUBARU Wonderful Journey 土曜日のエウレカ」。
「あなたの心を、ここではないどこかへ」をテーマに、ゲストの「ココロが動く(=エウレカ)思い入れのある場所」へと案内していきます。7月10日(土)放送のお客様は、元サッカー日本代表のサッカー解説者・松木安太郎さん。今回の放送では、松木さん独特の熱い語り口でおなじみの解説“松木節”について語りました。


 松木さんは東京都出身の1957年生まれ。16歳で読売サッカークラブのトップチームに最年少登録され、右サイドバックとして活躍。1983年にリーグ戦初優勝を果たしたあとも、数々のタイトル獲得に貢献し、日本代表に選出されるほどのプレイヤーとなりました。

 現役引退後は、Jリーグが開幕した1993年に最年少で監督に就任。絶大な人気を誇った「ヴェルディ川崎」の監督を35歳で務めました。その後、セレッソ大阪や東京ヴェルディの監督を歴任したのち、現在はサッカー解説者として活躍しています。

 ◆選手と監督の気持ちを代弁する解説
川島:サッカーの解説での(熱のこもった)いわゆる“松木節”は、初めから意識されていたのですか?

松木:していないですよ。普通に試合を観ているんです。僕がサッカーの解説を始めた頃、サッカー解説者っていうカテゴリの人たちはいなかったんです。サッカーを知らない人だっているし、根底には“サッカーの試合を初めて観に来た人にもわかるように解説をしたいな”っていう気持ちがありました。

川島:わかりやすく伝えようというスタンスなんですね。

松木:野球みたいに時間がないからね。

川島:野球は、1球投げたあとに解説できますしね。サッカー解説は、とにかく瞬発力が求められますしね。

松木:そう。良いか、悪いかしかない。

川島:ネットには、松木さんの名言を集めたサイトがかなりあります。発言の真偽を確認させてください。

「今のはキーパーいなかったら入ってましたよ!」

これは言いましたか?

松木:これは、言っていますね(笑)。僕は、現役時代はディフェンダーで、何百試合と出て、得点したのが10点に満たないぐらい。ということは、シュートを打っても滅多にゴールにならないシーンが多いわけですよ。“自分が打ったときに限ってキーパーがすごい反応して”みたいな経験をしてきているんですね。

川島:その気持ちがわかるので、“きっと選手も同じ思いをしているだろう”と思っての発言なんですね。

松木:(2011年の「アジアカップ」日本×シリア戦での)「ふざけたロスタイム」っていう発言も、コーチや監督がベンチで思っていることなんですよ。(日本が勝っている状況で、日本に不利な長めのロスタイムが設定されることに)「これだけいい試合をやってるのに、ふざけんなよ!」っていう気持ちです。

川島:なるほど。すべて自分の経験からきているコメントなんですね。

松木:そうなんです。ときには選手のように、ときには監督のように。そういう感覚で試合を観ています。

(TOKYO FM「SUBARU Wonderful Journey 土曜日のエウレカ」7月10日(土)放送より)