私には4歳と2歳の娘がいます。最初に性のことを意識的に教えたのは、長女が2歳半のとき。「プライベートゾーン」を教えるところからでした。
一緒にお風呂に入っているときに、「水着で隠れるところは、特別な場所なんだよ。あなただけの大切な場所だから、誰かが触ろうとしてきたら『いやだ!』ってきちんと言おうね」って。

うちは娘がふたりですが、性教育について発信する場が増えるに従って、「男の子には性のことをどう教えればいいでしょう?」と聞かれることが増えました。
でもね、逆に私は聞きたい。

なぜ性別で分けようとするの?
仮にわが子が男の子だったとしても、私は娘たちに教えたのと同じように、プライベートゾーンを伝えるところから始めていたはず。プライベートゾーンが大切な場所なのは、女の子でも男の子でもまったく同じ。親側がその認識をまずアップデートしていかなきゃ。
生理のこともそう。

男性には生理がないからといって、生理について知らなくていいなんてことはありえない。だって社会の半分は女性なんですよ? 母親や姉妹、友達、パートナーといった身近な女性たちの体の仕組みについて正しい知識を持つのはすごく大切なこと。だって男だけの世界で生きていくわけじゃないでしょう?

もっと言うと、生まれ持った身体の性が「男の子」だからといって、性自認も「男の子」だとは限らない。ある程度の年齢になってから自分の性別を決めたい、と思うケースだって十分にありえます。

娘たちには生理のことをすでに教えています。これもやっぱりお風呂で、「女の人は大人になると、月に1回、こんな風に血が出てくるんだよ」って。
生理痛がひどいのなら、「お母さん、生理のときはお腹が痛くなったり、イライラしたりしちゃうんだよ」「今、ちょっとしんどいから優しくしてね」とごまかさず、正直に伝えればいいんです。

性教育は1回じゃ終わらない

プライベートゾーンや生理のことは、1回説明すればOKという話ではありません。子どもの年齢に応じて言葉を変えたり、ちょっとスパイスを加えたりしながら、少しずつ繰り返し伝えていくことが大事。

性教育で本当に大変なのは、最初の1回目だと私は感じています。初回はやっぱり親の心理的なハードルが高い。でも逆にその1回目を乗り越えてしまえば、あとは通り道ができてしまうからラクなんです。日常のなかでちょっとずつ、自然に伝えていけるようになりますよ。
★ソース
https://m.huffingtonpost.jp/amp/entry/story_jp_5ff7b6f1c5b6567198842a24/?__twitter_impression=true