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作者の志駕さんと、同じクリエイターとしてコロナ禍で芸術文化を守り続ける鴻上尚史さんが、激動の1年を語る。
中略

志駕:鴻上さんに限らずコロナが起きてから、SNSでも有名人のコメントが一部を切り取られ、炎上するシーンが目立っているように思えます。「炎上しやすい発言」の傾向ってあるんですか?

鴻上:やっぱり、政府に逆らう意見の方が炎上の炎がでかい印象ですね。大きなものに乗っかっている限りは攻撃されないという、安心感がすごくあるんだと思う。

志駕:特に政府の後ろ盾もなく、不要不急だとやり玉に挙げられたエンタメ業界はしんどいものがありましたよね。

鴻上:そうですね。2020年2月26日に公演の自粛要請が出ましたが、そのときぼくが「自粛要請と休業補償はセットだ」とツイートすると、「結局、金が欲しいのか」「好きなことをやっているのに文句を言うな」と散々叩かれました。

 欧米は政府がロックダウンしたら補償するのが当たり前だけど、日本は中途半端な自粛要請が出て、みんなが忖度した。挙げ句の果てが自粛警察による同調圧力の強要。これって日本人特有で、店を開けている飲食店への張り紙なんて、アジア・太平洋戦争中の隣組の「お宅の家からすき焼きのにおいがする。このご時勢なのにぜいたくはどうか」と密告し合っていたのと一緒です。

志駕:本当に、あの空気は嫌でしたよね。演劇界の苦悩に関しては、ぼくも春先に『スマホを落としただけなのに』の舞台を公演途中で自粛しましたから、よくわかります。演劇はずっと前から舞台や役者のスケジュール、稽古場を押さえて、何度も練習を重ねていくから中止になってもいろいろな支払いがあるし、演者だって納得がいかない。だけど主催者はそれをわかっていながら、自粛の判断をしてみんなに伝えないといけない。それが何よりつらかったです。

鴻上:そのあたりを理解してほしくて「好きなことをしている人へのバッシングは好きなことを仕事にしている人が少ないからか」という内容を雑誌に書きました。“だとすれば、芸術への理解の問題ではなく、格差とか貧困の問題ではないか”という問題提起のつもりでしたが、「ふざけるな! 非正規労働をバカにするのか!」と大炎上したのは本当に落ち込みました。

志駕:メンタルは大丈夫だったんですか?

鴻上:ダメでした。心が折れたと思いましたね。演劇は不要不急だからこそ大切なんだという思いが伝わらなかったのもショックだったし、回復まで時間がかかりました。いまとなっては、演劇界にとって重要な教訓だったなと思います。こんなにもライブ業界が不要なものだと思われていたという発見ですね(笑い)。それにしても、コロナによってSNSがこんなに荒れるとは想像もつきませんでした。

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★1が立った日時:2020/12/25(金) 19:56:06.60
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