◇SMBC日本シリーズ2020第1戦 巨人ーソフトバンク(2020年11月21日 京セラD)

ソフトバンクの4連覇か、巨人の8年ぶり日本一か――。日本シリーズは、昨季まで3年連続で制している王者の下馬評が圧倒的に高く、スポニチ評論家11人のうち10人が「ソフトバンク日本一」と予想した。対する巨人は、いかに戦うべきか。槙原寛己氏(57)、岸川勝也氏(55)が勝負の行方を占った。

 槙原 菅野VS千賀。これほど第1戦の比重が大きいのは珍しい。巨人は菅野が2勝すれば4勝3敗と逆転の目も出てくる。

 岸川 千賀はCSで精度の悪かったフォークの状態がどうか、ですね。自身の投球で、2戦目以降にどう好影響を与えられるか。

 槙原 巨人は少しでも球数を投げさせて早めの降板に追い込みたい。イニングの先頭打者がカギだ。

 岸川 ソフトバンクは東浜が不在でも投手陣の層は厚い。8回のモイネロ、9回の森は盤石。そこにつなぐ高橋礼に注目したいです。

 槙原 モイネロの存在は脅威。巨人はリリーフ陣に不安がある。復帰した中川の状態もどうか。菅野の試合以外は早い回からの継投になる可能性もある。第2先発のような投手が中盤で試合を立て直せるか。

 岸川 打線では、巨人も1番・吉川尚、2番・松原ら足を絡めてきますよね。

 槙原 2人がいかに出塁できるか。走者として相手投手にクイックで投げさせるなど少しでもプレッシャーをかけたい。ソフトバンクの1番・周東に対抗して渡り合えれば。

 岸川 周東は第1戦の入り方が良ければ波に乗れる。巨人の足攻に対しても強肩の甲斐がいるのは心強い。

 槙原 全試合DH制になったのもどう出るか。巨人は3〜5番の後を打つ亀井、ウィーラーが機能するかが得点力に直結する。

 岸川 ソフトバンクはデスパイネがDHに入れば打線に厚みが増す。今季は交流戦もなく、投手が打席に入る敵地での戦術が不安要素だと思っていたのですが、それも解消されました。

 槙原 采配面でいえば、投手出身の工藤監督もそうだけど、原監督も即断即決で投手を代えることができる。

 岸川 シリーズ男が誰で、ツキがないのは誰か。監督がそれを見極め、勝負に徹した決断ができるかも大事です。

 槙原 とにかく1戦目だね。巨人は菅野で落とすとチームはダメージが大きい。シリーズの帰趨(きすう)を決しかねないね。

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