(略)

「多部さんが次に撮影に臨むはずだった連続ドラマの制作が突然中止されたのです」

中止となったのは’19年夏にNHKで放映された『これは経費で落ちません!』の続編だったという。ドラマ制作に携わるNHK関係者は言う。

「『これは経費で落ちません!』は多部さんが主演で、せっけんメーカーに勤めるアラサー独身女子を演じました。仕事には几帳面なカタブツで、恋には奥手という繊細な女性社員を多部さんは好演し、演技力も評価されました。撮影現場でも、専門用語が多い難解なセリフを多部さんはほとんどNGナシだったそうで、スタッフも絶賛していました。

夜22時スタートの『ドラマ10』枠は視聴率的には苦戦することが多いのですが、『これは経費で落ちません!』は異例の高視聴率だったのです。原作小説がまだ続いていることもあり、ドラマ終了時には、『わたナギ』ほどではありませんが、続編を望む声も多かったですね」

そこでNHKは続編制作を決定し、プロジェクトは秘密裏に進行したという。

「当初は’21年1月からの放映を目指していましたが、コロナ禍の影響もあり、4月から放映することになっていました。今年10月下旬から撮影をスタートすることも決まり、スタッフたちは粛々と準備を進めていたのですが……」

制作中止が関係者たちに知らされたのは8月下旬のことだったという。すでに撮影スタートまで2カ月を切っていた。

前出の芸能プロダクション幹部によれば、制作スタッフは中止の理由について次のように説明したという。

「主演の多部さんの事務所が降板を申し入れてきたそうです。もともと続編制作については、多部さんサイドからは、『作品の世界観を大事にしたいので、前作と同じキャスト・スタッフで臨みたい』という、条件が出されていたそうです。

演出も前作と同じ中島悟監督に決まり、主要キャストをはじめ、多くの出演者たちのスケジュールも押さえることができたのだそうですが……」

せっけんメーカーの同僚社員役の1人が、出演することができなくなってしまったのだという。

「存在感があるいい俳優さんです。しかし続編でのキャスト変更は、この世界では珍しくないことですからね。

でも、そこから多部さんサイドは、不信感を抱くようになったそうです。制作側は説得を続け、台本も5話分まで用意して送ったそうです。ただ多部さんサイドは台本にもいい印象を持てなかったようで、最終的に『作品世界を大切にする多部の気持ちを軽んじている』と、降板を決めたと聞いています。いまスタッフたちも、出演が決まっていた俳優たちへの事情説明で大変なようです」

NHKの大混乱は事情説明ばかりではない。

「来年4月の放映枠がポッカリ空いてしまいました。いろいろ代案も提案されましたが、上層部からのOKも出ず……。『このままでは過去のドラマの再放送でしのぐしかない』という悲鳴も上がっています」(前出・NHK関係者)

そこで多部の所属事務所に、『これは経費で落ちません!』続編中止騒動について、取材を申し込んだところ、担当者は次のように回答した。

「前作キャスト・スタッフの続投という当初のお約束がかなわなかったため、成立にいたりませんでした」

出演辞退は、あくまでも台本などの問題ではなく、“キャストの続投”という約束が果たされなかったためだというのだ。

(略)

「女性自身」2020年9月22日号 掲載

(全文はソースでご確認下さい)

投稿日:2020/09/08 06:00 更新日:2020/09/08 06:00
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