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2020/05/21(木) 06:08:23.34ID:FJ6Z4ilI9芸能人たちはなぜ、検察庁法改正案に抗議するツイッターデモに参加し、反対を表明したのか Photo:Rodrigo Reyes Marin/AFLO
● 検察庁法改正案に反対した 芸能人たちへ向けられた拒否反応
検察庁法改正が先送りにされた。個人的には、この法案は大騒ぎをするような話ではないと考えているのでどうでもいいのだが、これに付随したあるムーブメントに非常に関心を抱いている。
この法案に関しては「#検察庁法改正案に抗議します」というツイッターデモが発生して、これまでにないほど多くの芸能人が参加し、改正案反対を表明したのだが、このアクションに対して一部の人たちが拒否反応を示したのだ。
ハリウッドスターたちがトランプ大統領をこき下ろしていることからもわかるように、中国や北朝鮮のような言論統制国家ではない民主主義国家では、エンタメ業界の人間による政権の批判は、当然の権利として社会に認められている。
しかし、今回の芸能人たちはボロカスだ。主張の内容というより、アクションをとったこと自体が叩かれているのだ。たとえばネットやSNSでは、こんな調子で憎々しげにディスられている。
「芸能人のくせに政治に口を出さず、自分のやるべきことをやれ」
「大した勉強もしないで薄っぺらな主張をして恥ずかしくないのか」
「自粛で仕事がないからって急に安倍政権に八つ当たりするのはみっともない」
「左翼におだてられて、ファンを裏切っていることに気づかないのか」
いろいろな理由を並べ立ててはいるものの、根っこにあるのは「立場をわきまえろ」という考え方だということがわかるだろう。つまり、「ドラえもん」のジャイアンがよく言う「のび太のくせに生意気だぞ」と同じような感じで、日本人の中には「芸能人のくせに政治を批判するなんて生意気だぞ」という差別的思考が根付いているのだ。
● 差別の対象だった芸能人に 対する「3つの思い込み」
では、なぜこうなってしまうのか。
「もともと芸能人は差別の対象だったからだ」という歴史的な分析もあるだろうが、個人的には以下のような、芸能人に対する3つの「思い込み」が大きな影響を与えているのではないかと考えている。
(1)芸能人はファンを喜ばしてさえいればいい
(2)人気芸能人ほど「中立」であるべし
(3)芸能人は国のために率先して協力すべき
まず(1)に関しては、今回の芸能人批判でも多く見られた主張なので、「その通り!」と頷いている方も多いのではないか。餅屋は餅で、芸能人は芸能を頑張ってファンを喜ばしていりゃ十分だ、というのである。
だが、実はこういう考え方は世界的にみるとかなりユニークだ。海外では、芸能人である前に1人の人間なので、自分自身の幸せを追求する自由もあれば、政治的主張をする自由も認められている。だから、成功した芸能人ほど、環境運動や政治運動などに積極的に関わっていくのだ。
しかし、日本の芸能人はそういう「自由」を追い求めると、「自分勝手」「ファンへの裏切り」としてボコボコに吊し上げられかねない。その象徴が日本の「アイドル」だ。
ご存じのように、日本のアイドルは「恋愛禁止」だ。男性アイドルでも人気絶頂のうちは交際・結婚はご法度。50近いオジサンで、成人しようかという娘がいるにもかかわらず、「アイドル」ということになると、「ファンが傷つくのでテレビなどでは家族のトークはNG」という、ワケのわからない謎ルールまで存在している。
つづく
5/21(木) 6:01
ダイヤモンドオンライン
https://news.yahoo.co.jp/articles/11481cc67626ba2a218590629f7ac18cbd510320