新型コロナウイルスの影響で、いきなり延期に追い込まれる春の新番組も少なくない中、予定通り放送されている『CDTVライブ!ライブ!』(TBS系)。プライムタイム(19〜23時)で生放送される音楽番組と言えばひさびさであり、特に業界内では注目が集まっていた。

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音楽番組と言えば、古くは『ザ・ベストテン』(TBS系)、『ザ・トップテン』(日本テレビ系)、『夜のヒットスタジオ』(フジテレビ系)が生放送され、収録でも『HEY!HEY!HEY!MUSIC CHAMP』(フジテレビ系)、『うたばん』(TBS系)が人気を得ていた。

しかし、現在プライムタイムで放送されている民放の音楽番組は『ミュージックステーション』(テレビ朝日)だけであり、『CDTVライブ!ライブ!』のスタートが発表されると、期待以上に不安の声が挙がっていたのも事実だ。

3月30日のスタートから1ヵ月あまりが過ぎた今、新番組はコロナ禍の不運を差し引いても放送存続が危ぶまれる状態に追い込まれている。視聴率の推移、番組内容、放送環境などの要素から、もう1つの生放送音楽番組『ミュージックステーション』との比較も含めてその理由を探り、今後の行方を占っていく。

◆もはや音楽番組は「特番コンテンツ」なのか

まずここまでの視聴率を挙げていこう。

3月30日―世帯9.8%、個人全体6.5%
4月13日―世帯5.1%、個人全体3.2%
4月20日―世帯4.5%、個人全体3.0%
4月27日―世帯10.6%、個人全体7.3%
5月11日―世帯7.1%、個人全体4.6%

なんとか及第点と言える3月30日と4月27日は、ともに“4時間スペシャル”の大型特番で、3番目に良い5月11日も“2時間スペシャル”であり、レギュラー放送になるほど厳しい結果が出ている。次に、『ミュージックステーション』の同時期を見てみよう。

4月3日―世帯9.6%、個人全体5.9%
4月17日―世帯7.7%、個人全体4.7%
4月24日―世帯7.0%、個人全体4.5%
5月1日―世帯8.6%、個人全体5.5%
5月8日―世帯6.5%、個人全体3.8%

最高値の4月3日は“3時間スペシャル”であり、その他のレギュラー放送は『CDTVライブ!ライブ!』を2〜3%上回っているが、それでも明らかに苦戦している。33年半の歴史を持つ老舗音楽番組ですらレギュラー放送で苦しんでいるのだから、新番組の『CDTVライブ!ライブ!』がそれ以上に厳しいのは当然かもしれない。

興味深いのは、両番組ともに長時間特番のみ結果を残していること。日本テレビの『ベストアーティスト』『THE MUSIC DAY』、TBSの『音楽の日』『ハロウィン音楽祭』、フジテレビの『FNS歌謡祭』『FNSうたの夏まつり』など民放各局による季節ごとの超大型特番がすっかり定番化したことも踏まえても、音楽番組は今やレギュラー放送向きではなく、“特番コンテンツ”というポジションなのかもしれない。

つづく


5/14(木) 8:02
https://news.yahoo.co.jp/articles/d30bd9e3b208d7fc2525862755d74aef2d8db64d