テレビ朝日系の報道番組「報道ステーション」のメインキャスター富川悠太アナ(43)が新型コロナウイルスに感染していたと12日に発表され、
テレビ各局はますます危機感を募らせている。感染拡大防止に必死だ。

「緊急事態宣言の発出前から、報道や情報番組などの出演者もソーシャルディスタンス(社会的距離)を取って離れて座るなど、
工夫を凝らしています。ゲストコメンテーターも別室や自宅などから中継で出演するパターンが増えていますね」(在京キー局関係者)

連続ドラマも収録を休止して放送延期などの対策を講じているが、もちろんバラエティー番組だって例外じゃない。

「ソーシャルディスタンスを取るために、その場を盛り上げるための、いわゆるガヤ芸人、
ひな壇芸人などの人数を減らすなどしている。不謹慎かもしれませんが、制作費もカットできるし、
何となく騒ぐだけ、大して面白いことも言えない“不要不急”のお笑い芸人はリストラの危機といえるでしょうね」(番組制作会社スタッフ)

芸能ライターのエリザベス松本氏も「図らずも芸人さんの選別が進むかもしれませんね」と、こう続ける。

「お笑いトリオの『パンサー』尾形さんが、ある情報バラエティー番組にワイプで顔だけで出演していたんです。
オーバーリアクションを『うるさいよ』などとツッコまれて笑いを取るという尾形さんの芸風が、ワイプ出演では全く生かされないというか、
むしろ空回りして痛々しい感じすらしました。尾形さんのようなタイプの芸人さんは、ツッコミにもタイムラグが生じるワイプ出演では“苦戦”を強いられるでしょうね」

今はMCも含めて出演者全員が探り探りやっている状況だろうが、コロナ禍の影響は思わぬところにも出てきているようだ。

「ワイプ出演が広がる中でも浮かび上がりそうなのは、ピンでも静かに面白いことが言える芸人さんでしょうね。
私が密かに注目しているのは、お笑いコンビ『ハライチ』の岩井さんです。目立つのは澤部さんの方で、
岩井さんは“じゃない方”と言われますが、ネタを作っているのは岩井さんで、業界内では『陰の天才』ともっぱら。

ぼそっと面白いコメントを言えます。実はお笑いのセンスは、岩井さんのような“じゃない方”が優れていたりするので、
そういう芸人さんは今後、脚光を浴びる可能性が高い」(エリザベス松本氏)

ノリだけのガヤ芸人では通用しなくなる。真の実力が問われているのかもしれない。
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/geino/271843