2019.10.22 08:18エンタメ

「紅天女」制作発表に出席した原作者で漫画家の美内すずえ(2列目中央)とスタッフ、出演者ら=東京都渋谷区(石井健撮影)
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 累計発行部数5千万部を超える長寿漫画「ガラスの仮面」の劇中劇「紅天女(くれないてんにょ)」が、日本オペラ協会によってオペラとして上演される。脚本は原作者の漫画家、美内(みうち)すずえが手がけ、能楽師で観世流シテ方の人間国宝、梅若実玄祥(うめわか・みのるげんしょう)が特別演出振付を担当する。

 今月1日に東京都内で開かれた制作記者発表会に出席した美内は、「漫画ではいまだに明かしていない結末まで描く」と明言。美内によると「ガラスの仮面」は単行本が49巻まで出ており、「紅天女」の大筋は40巻で明かしたが、結末に言及したことはない。「漫画より前に“ネタばらし”。ドキドキしています」と笑って語った。原作ファンは見逃せない舞台になりそうだ。

 日本オペラ協会の郡(こおり)愛子総監督は、この舞台を「スーパーオペラ」と呼ぶ。(1)人気漫画とオペラのコラボレーション(2)美内が脚本を担当(3)日本アカデミー賞受賞者の作曲家、寺嶋民哉が音楽を担当(4)実玄詳が振り付け−など、「いまだかつてないオペラの企画だ」という自負が込められているという。(石井健)



 公演は来年1月11〜15日。オペラとしては異例の長期。出演者はいずれもダブルキャスト。主役の阿古夜(あこや)・紅天女が小林沙羅(さら)(11、13、15日)と笠松はる。笠松は、劇団四季出身でオペラはこれが初めて。仏師の一真は山本康寛(同)と海道弘昭。いずれも東京都渋谷区のBunkamuraオーチャードホールで午後2時から。問い合わせは、日本オペラ振興会チケットセンター。

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