1984年に第一作がジェームズ・キャメロン(『アバター』『タイタニック』)の監督・脚本・ストーリーで製作され、大ヒットシリーズとなった『ターミネーター』(日本公開は85年)。
その続編『ターミネーター2』(1991年)のさらにその後を描く、『ターミネーター:ニュー・フェイト』が11月8日より全国公開される。

最新作には、シリーズの伝説的キャストであるアーノルド・シュワルツェネッガーとリンダ・ハミルトン、そしてシリーズ最大のヒット作『ターミネーター2』(日本興行収入約95億円)以降、
シリーズへの直接的な関与がなかったジェームズ・キャメロンが製作に復帰。監督は『デッドプール』で世界中を驚かせたティム・ミラーが務める。

最新作の映像や場面写真が公開されるたびに、シュワちゃんは何歳になっても“かっこいい”と思う反面、マシンであるはずのT-800型ターミネーターが老けた姿で現れることに違和感を覚えていた。
シュワちゃんが演じるのだから仕方のないことではあるのだけれど。その疑問に、生みの親であるキャメロンはこう答える。

「彼はサイボーグ(=サイバネティクス・オーガニズムの略)なんだ。つまりオーガニズムの部分は彼の自然な部分だ。要するに、完全に人間社会への侵入者になりたいなら、
すぐ近くで観察をされることにも耐えられなければならない、ということなんだ。だから彼の自然な部分は年をとり、その下の機械部分は変わらない。それが今の彼の姿なんだ」。

つまり、T-800 の外皮が年齢を重ねるのは、人間社会に溶け込むためである、と。生みの親であるキャメロンが言うのだから、異論を挟む余地はない。
本作のT-800 を初めて見た時、キャメロンは「これはすごい! これこそターミネーターの顔つきだ!!」と大興奮したというが、実は同じ感覚を第1作でも感じていたという。

それはT-800がパトカーに乗っているシーンのラッシュを見た時のこと。キャメロンは「彼の眉毛は焼け落ち、髪の先端が焼かれ、顔にはグリセリンがついて、ひどく冷たい機械のような顔つきだった。
私はあの瞬間を覚えている。カメラがパトカーの横をさっとアップして彼の顔を捉える。あの時こう思った。“なんてことだ! これはすごいぞ!!”とね」と、その瞬間を詳細に振り返った。

若きキャメロンの興奮は、スクリーンを通して観客へ伝播し、『ターミネーター』はアクション映画の金字塔となったわけだが、それから34年の時を経て、巨匠となったキャメロンを再び興奮させたT-800。
「本作の彼は、新たな任務を与えられないまま、人間の行動をまねることを続け、社会に溶け込み、レーダーにひっかからないように暮らしているんだ。彼のボスであるスカイネットは存在しないから、
“さまよえるオランダ人”のように、目的がないまま永久にうろついているんだよ」と、本作におけるT-800の境遇も少しだけ明かしてくれた。

一度は回避したと思われた人類滅亡の日”審判の日“。だが、その危機はまだ終わってはいなかった…という本作。前作に登場したT-1000型ターミネーターをさらに凶悪に進化させた、
最新型ターミネーター「REV-9(読み方:レヴ・ナイン)」が登場し、人類の命運を握る女性ダニーを守る謎の戦士グレースとの壮絶な攻防を繰り広げる。そんな彼らの前に現れる、サラ・コナーとT-800。あらゆる攻撃を無効にし、
なんと二体に分離までして襲い来る最新型の悪魔に、旧式となったT-800は如何に立ち向かうのか!? 人類と地球の未来をかけた壮絶な戦いの火ぶたが、再び切って落とされる…。

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20191021-00000315-oric-ent