「東京五輪では金メダル30個目指したい!」

 スポーツ庁の鈴木大地長官(52)がそう宣言したように、56年ぶりの自国開催で過去最多の金メダル獲得数が期待される我らがニッポン。

 そんななか、5月から6月にかけて、JOCが各競技団体の協会幹部に現状をヒアリングし、その結果をもとに、大手広告代理店に「現状でのメダル獲得の数値を出してほしい」と調査を依頼。日本選手がメダルをいくつ獲得できるか、339種目にわたり極秘裏にシミュレーションをおこなった。

 この調査は、広告代理店のスポーツ部門とマーケティング部門の専任スタッフが特命チームを組み、各競技を担当。東京五輪の代表への選出が濃厚な選手たちの「競技実績」「国際大会での勝率」「国内外のライバル」などからメダル獲得の確率を計算し、データ化したものだ。

 JOCの目的は、メダル獲得の確率が高い競技を把握して強化費用の分配の参考にしたり、有力選手たちをパートナー企業に売り込む際のPR材料にすることだ。

 そうして弾き出された、表に出ることのないこの「一級資料」を、今回本誌は独自に入手した。データどおりの結果(金メダル確率50%以上を「獲得」とカウント)となれば、日本の金メダル獲得数は、過去最多の32個。金メダル16個を獲得した前回の東京五輪(1964年)のじつに2倍という快挙となる。

 なかでも、金メダル確率90%以上には、バトミントン男子・シングルスの桃田賢斗(24)、柔道女子70kg級の新井千鶴(25)、空手男子・形の喜友名諒(29)、レスリング女子・57kg級の川井梨紗子(24)、バトミントン女子・ダブルスの永原和可那(23)&松本麻佑(23)ペアほか、8種目があがった。

 一方、金メダル候補に名前が挙がらなかったビッグネームは、リオ五輪の競泳男子・400m個人メドレーで銅メダルを獲得した瀬戸大也(25)。好調が伝えられてはいるが、ライバルと目されるチェイス・カリシュ(アメリカ)が優位と分析され、銀メダル予想。

 サニブラウン・ハキーム(20)や桐生祥秀(23)らを擁して、金の期待が膨らむ陸上・4×100mリレーも、アメリカとの戦力比較から現時点では銀メダル予想。

 2019年、日本人初の世界ランク1位となり、なおみフィーバーを巻き起こした大坂なおみ(21)は全仏、全英と失速。現段階では、メダル予想からも脱落となった。

 ちなみに前回の東京五輪のメダル総数は29個(金16、銀5、銅8)。今回、JOCが依頼した調査では金32個に加え、銀14個、銅20個と、総メダル獲得数は66個と弾き出されている。こちらも、過去最多のメダル獲得数だったリオ五輪の41個を大きく上回る数字だ。

 本番はメダルラッシュに沸くか?

(週刊FLASH 2019年8月6日号)

2019.08.03
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