アニメ映画「名探偵コナン 紺青の拳(フィスト)」が、公開初週末(13〜14日)で観客動員114万4539人、興行収入14億6382万7700円を記録した。テレビアニメの映画化作品として初の興収100億円突破も現実味を帯びてきた。

 昨年の「ゼロの執行人」が過去最高の91億8000万円を記録。今回は12日の初日も合わせれば145万8263人、18億8629万2700円というシリーズ最高のスタート。前年との対比で112・9%という驚異的な出足だ。稼ぎ時となるゴールデンウイークが10連休になることから100億超えの可能性も高く、そうなれば「令和」になって初の快挙が見えてくる。

 映画「名探偵コナン」は2014年から6年連続で興収記録を更新し、特に昨年はテレビや原作コミックでも人気のキャラクター・安室透を登場させ、前年から12億9000万円増という飛躍的な伸びを見せた。シリーズ23作目となる今年も映画では初の海外となるシンガポールを舞台に怪盗キッド、京極真という人気キャラクターをダブル投入した戦略が奏功した形だ。

 興行関係者が「大人になってもファンが卒業しないのがコナンの特徴で、毎年新たなファンが上積みされている稀有(けう)な作品。親子連れはもちろん、公開時の舞台あいさつでは毎年のように見るお客さまもいます」という通り、年代別の観客層は16〜19歳が19・1%、20代が29・2%に対し40〜59歳も18・4%と健闘。さらに、「映画は常に新たなジャンルに挑戦している演出の妙があり、キッドもシリーズ1、2を争う人気キャラ。当然、リピーターも期待できる」と大台突破への鍵を分析する。

 作品の満足度調査も95・2%と高く、そのうち89・7%が「人に薦める」と回答。今月19日に10年の「天空の難破船(ロスト・シップ)」の放送、26日には「ゼロの執行人」の地上波初オンエアも控えており、ゴールデンウイークに向けて勢いはさらに加速しそうだ。


2019年04月16日 05:30芸能
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