斎藤のスタイルはオープナー向き?

 野手に、適性ポジションがあるように、投手にも、適性の登板機会と投球回がある。現在、先発、中継ぎ(セットアップ、モップアップ)、抑えという分業が成されおり、昨季MLBで一躍有名になった「オープナー制度」の登場で、さらに起用の幅は広がったと言えるだろう。

 斎藤が、先発投手として鬼門にしているのは4回だ。過去4年の成績を振り返ると、失点確率が5割を超え、高い確率で崩れるきっかけとなっている。

 一方、先発・中継ぎのどちらの経験もあり、立ち上がりが苦手な選手ではない斎藤。初回(中継ぎの場合は登板した初イニング)は、失点確率を25%まで抑え込んでいる。斎藤をオープナーとして起用し、立ち上がりが不安定な先発投手と組み合わせるのは面白いのではないか。

 さらに、斎藤のオープナー起用を後押しする強みとして、“バランス型”であるということが挙げられる。一番手で、剛速球を投げる投手を起用してしまっては、2番手以降の投手が遅く感じてしまう。また、左腕やサイドスローなどの変則投手だと、2番手投手のタイミングがとりやすくなってしまう。

 斎藤のように、直球でガンガン押していくのではなく、変化球でタイミングをずらしていくタイプは、向いているといえる。6回を投げる先発としては、2巡目以降捉えやすい投手かもしれないが、オープナーの場合は、2番手以降の個性を助けることになる。

 今季から1軍登録枠(出場選手登録)が29人となり、オープナー起用がしやすい環境となった。サプライズ起用を得意とする栗山監督であれば、斎藤をオープナー起用する可能性もある。今季、背水の陣で臨む右腕は、1軍での居場所を見つけられるか。

https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20190222-00010004-baseballc-base