昨年(18年)は、さまざまなバラエティに引っ張りだこで“プチブレイク”とも言われた、毒舌ヴァイオリニストの高嶋ちさ子(50)。今年の目標は「低め安定」と宣言したが、そうは問屋が卸さない――。

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〈あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。さて1/2の18:30から日テレ「新春しゃべくり007」に出演します。〉

 いまや炎上も名物となった高嶋のTwitter、今年1月1日の挨拶がこれだ。これを見た民放ディレクターは胸をなで下ろして言う。

「いや、安心しました。今年も活躍してもらえそうですから。黙っていれば美人なのに、歯に衣着せぬ発言とトークの上手さは、女版・有吉(弘行)として貴重な存在です。あのマツコデラックスも『昔のトゲトゲした私みたいな感じよね』と舌を巻くほどですから」

 1月2日の「新春しゃべくり007」(日本テレビ系)の後は、10日放送のレギュラー番組「ザワつく! 一茂良純時々ちさ子の会」(テレビ朝日系)だった。

 本人たちは否定するも、“お坊ちゃまコンビ”として大活躍の長嶋一茂(52)、石原良純(57)に高嶋を加え、世間のちょっとした問題に言いたいことを言うトークバラエティだ。昨年5月から不定期で放送されていたが、進行役のサバンナ・高橋茂雄も手に負えない、自由奔放な“トリオ”が話題となり、10月からレギュラー化された。

 その新年1発目のお題は“2018年のけしからんニュース”として昨年を振り返る企画だった。そこで口火を切ったのが高嶋だ。

「振り返るなんてしない。前しか見てないから、ない!」

 これに良純も「本当に去年のこととか考えないわ」と同調すれば、一茂も「もう19年だから。そんなこと引きずって年越したくない」と賛同して、企画は終了。

バイト感覚の強み

 仕方がないので、今年の目標を訊くと、高嶋はこう答えたのだ。

「私は去年、いつも通りに暮らしていたのに、なんだか注目されることが多くて、“プチブレイク”とか言われちゃうんですけど。それがね、ブレイクってことはピークだから、あとは落ちるしかないじゃないですか。だから、私の目標は“低め安定”」

 今年はもう、昨年ほどの活躍は見られないのだろうか。前出の民放ディレクターが言う。

「昨年はソフトバンクのCMでモンスターペアレントを見事に演じたりもしていましたが、あくまで本職はヴァイオリニストですからね。彼女もバイオリンの宣伝活動の一環と言っていますから。事実、昨年もツアー前の7月頃にテレビによく出ていました。バラエティはもちろんですが、『題名のない音楽会』(テレ朝系)にも出演し、音楽家であることを再認識しましたからね。彼女にとってバラエティ番組は、バイト感覚だと思います。冠番組である『ザワつく!』だって、コンサートがあるときには休んでいますから。とはいえ、レギュラーの冠番組を持っていれば、これまでの“文化人枠”から“タレント枠”になっていくでしょうから、ギャラだって上がっていくでしょう。楽器にお金が掛かって元が取れないといわれるクラシック奏者ですから、いいアルバイトにはなると思います。そして、我々テレビマンも、彼女を放って置くわけにはいきません。芸人ですら入って行きにくい一茂&良純コンビを相手に、一歩も引かないトーク力は捨てがたい。くりぃむしちゅーや爆笑問題なども、彼女を評価していますね。全くの畑違いの文化人なのに、芸人よりもウケることだって珍しくない。やはり本職が別にあるからこそ、テレビ出演なんてなくなったって別に構わないくらいの感じでやっている強さがあります。どの局だって、今までにないキャスティングを求めていますから、彼女の名が挙がることは多いですよ」

 とはいえ、彼女の毒舌を見ていて気持ちがいいという声もあれば、ちょっと不快という声もある。

「まあ、それは仕方がないでしょうね。親しくなると言葉づかいも地が出るというんですかね、彼女のプロデュースする“12人のヴァイオリニスト”の稽古風景が放送されたこともありますが、『何度もやらせんな! ボケ』』なんて言っていて、それが下品と言われたこともありましたね。でも、実際に会ってみると、上品な人ですよ。声はダミ声ですけどね。その辺を出していくことで、不快と思う人を減らしつつ、毒舌のキャラは残すという売り方もできると思いますよ」(同)

 プチブレイクから本物のブレイクという可能性も――。

週刊新潮WEB取材班
2019年1月20日 掲載


1/20(日) 7:00配信 デイリー新潮
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