将棋王座戦の挑戦者に決まった斎藤七段(左)と、敗れた渡辺棋王(7月27日午後、東京都渋谷区)
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 第66期将棋王座戦(日本経済新聞社主催)の挑戦者決定戦が27日、東京・千駄ケ谷の将棋会館で指され、117手までで先手の斎藤慎太郎七段(25)が渡辺明棋王(34)を破り、中村太地王座(30)への挑戦権を獲得した。斎藤七段の王座挑戦は初めてで、初タイトルを狙う。

 初防衛を目指す中村王座との五番勝負第1局は9月4日、神奈川県秦野市の陣屋で指される。

 斎藤七段は前期王座戦でベスト4に進出し、今期は本戦から登場。高見泰地叡王(25)、久保利明王将(42)、藤井聡太七段(16)を破った。渡辺棋王との対局後、斎藤七段は「本戦4局の相手はそうそうたるメンバーで厳しかった。幸運にも突破できたことを自信にして五番勝負でも頑張りたい」と話した。

 関西の若手成長株の一人である斎藤七段は、昨年の棋聖戦でタイトルに初挑戦し、今回でタイトル挑戦は2回目。居飛車を得意とする本格派で終盤力に定評がある。


斎藤慎太郎七段(さいとう・しんたろう)1993年生まれ。奈良市出身。畠山鎮七段門下。2004年奨励会入会。12年四段プロデビュー。15、16年度に将棋大賞勝率1位賞を獲得。17年、順位戦でB級1組に昇級し、七段昇段。同年の棋聖戦でタイトル初挑戦。

2018/7/27 20:55 (2018/7/27 21:59更新)
日本経済新聞
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