音楽セールスなどの実態を調査し報告するニールセン・ミュージックが、アメリカにおける2018年の上半期レポートを発表。「ヒップホップ/R&B」の人気がさらに拡大していることが明らかになった。

アメリカにおける音楽消費動向では、2017年の上半期に史上初めて、「R&B/ヒップホップ」がもっとも人気のあったジャンルに。R&B/ヒップホップ作品の総合ユニット(1ユニット=アルバム1枚の売り上げ相当)は前年の上半期に比べて17%上昇しており、R&B/ヒップホップ作品は音楽消費の全体の25.1%を占め、これまで1位だったロックを2位(今期は23%)に押し下げた。この傾向は下半期も変わらず、2017年の年間でも、「R&B/ヒップホップ」は音楽消費の全体の24.5%を占め、「ロック」(20.8%)を2位に抑えてジャンル1位となっている。

そして今回発表された2018年上半期のレポートによれば、「R&B/ヒップホップ」の勢いがさらに増していることがうかがえる。2018年上半期のユニット総数は、前年上半期と比べて13.8%増(およそ2億7000万ユニット)と市場が拡大している中、R&B/ヒップホップ作品が占める割合は31%となり、ジャンル1位に。2位のロックは23.1%となっており、2017年上半期(R&B/ヒップホップ=25.1%、ロック=23%)と比べて大きく差を付けた結果となった。

実際に、2018年上半期でもっともヒットした作品は、23歳のヒップホップ・アーティスト、ポスト・マローンが4月に発表した『beerbongs & bentleys』で、2018年6月28日まで累計およそ179.1万ユニットを記録した。また上半期3位も、女性ラッパーとして史上初の記録をいくつも打ち立てている25歳、カーディ・Bが4月に発表したデビュー・アルバム『Invasion Of Privacy』(累計およそ111.3万ユニット)であるのに加え、3人組の若手ラッパー・グループ=ミーゴスが1月に発表した『Culture II』が上半期4位(累計およそ108.8万ユニット)、記録的なヒットとなった映画『ブラックパンサー』のサウンドトラック的作品で、新世代ラップ・スターのケンドリック・ラマーがキュレーターを務めた『Black Panther: The Album』が上半期5位(累計およそ105.8万ユニット)と続く。

さらに、人気ラッパー/プロデューサーのJ・コールが4月に発表した『KOD』が上半期7位(累計およそ79.4万ユニット)、ポスト・マローンが2016年12月に発表した前作『Stoney』が上半期8位(累計およそ78.8万ユニット)、今年6月に20歳の若さで急逝した新進ラッパーのエクスエクスエクステンタシオンが3月に発表していた『?』が上半期9位(累計およそ76.9万ユニット)と、実に上半期のヒット作品トップ10中、7作がヒップホップ作品となっている。

>>2以降
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180710-00000002-notr-musi