【損害賠償】下町ボブスレー、そり未使用でジャマイカに法的措置 
最大2億7200万円

http://bobsleigh.jp/180207-2
ジャマイカ連盟との交渉について

ジャマイカ連盟とはお互いの夢の実現のため2年前に契約した原点に戻ろうと
いう一心で話し合いをしてきました。今回の法的措置は提訴したということ
ではありません。強調したいのは今回2月2日に契約書に則り2週間前に行う契
約解除及び損害賠償請求の法的措置をしますという「予告」をしたという点
です。あくまでこれまでの経緯を思い出し原点に戻り、下町ボブスレーを
使ってもらうことに立ちかえってもらうことを促すものです。ピョンチャン
にいるジャマイカ連盟幹部の言葉がそうさせるきっかけとなりましたが、
10号機のソリは今もピョンチャン付近にあります。我々のこの予告は五輪で
の採用を表明し、実際に五輪で使用されれば損害賠償請求はしません。

今後の対応について

2月2日よりメンバー5人がピョンチャンに入り、前述の3回目のレギュレーショ
ンチェックでの指摘への対応のため会場で待機、ジャマイカ本国のジャマイカ
連盟幹部に協力を呼びかけました。しかし承認を得られず、現場でジャマイカ
チームのスタッフを待っていました。現れたジャマイカチームのスタッフが
「我々のソリではない」と発言し、協力を拒否しました。このため10号機を引き
取り会場外の協力してくれている工場で整備作業をしました。並行してジャマイ
カ連盟にはたらきかけ、2月5日早朝より協議するものの下町ボブスレーを使うた
めの承認を得られず一昨日の記者会見に踏み切ることになりました。

 オリンピックの会場や保管所はセキュリティが厳しく承認を得られないと会場
に入れません。クリス・ストークス会長は1月20日に「五輪は下町で」と両国大
使館に表明しています。下町ボブスレーに直接書面で連絡がないのでそれを求
めてきました。話が二転三転する中、様々な理由をつけて下町ボブスレー10号
機を五輪では使わないということを前提にしている状況が続いています。協力
して進めてきた2年間を思い出し五輪当日まで最後はソリを使ってくれることを
信じています。

 今後については契約書の規定に基づき弁護士と相談しながら手続きを進めま
す。ジャマイカ連盟およびジャマイカ選手とはこの2年間、共に協力して夢を
追いかけてきました。その人々に損害賠償を求めることは我々にとっても苦痛
です。しかし下町ボブスレーを支援いただいた多くの製作協力工場やスポン
サーなどたくさんの方々に対し、下町ボブスレーの正当性を示す責任があり
ます。また、明確な契約書があり努力して良いソリを作っても採用されない、
との悲劇がボブスレー界で繰り返されないためにも、本当に五輪で下町ボブ
スレーを使っていただけないなら、損害賠償請求は必要と考えています。