2013年に放送された『半沢直樹』(TBS系)は第1話で19.4%(ビデオリサーチ調べ/関東地区)を獲得し、最終回では42.2%という歴史的な高視聴率を記録した。
これを機に池井戸潤作品を原作としたドラマが次々と生み出された。

現在もTBSでは池井戸原作の『陸王』が放送されているが、この舞台裏ではとんでもないノルマが課されていると聞いた。

「『陸王』は『最低でも30%』というあり得ないほど高い目標を上層部は掲げられています。
さらに今回は役所広司さんが15年ぶりに連ドラ主演するとあって、30%は余裕で取れるだろうといわれているんです」(ドラマ関係者)

今の時代に視聴率30%が当たり前とはとんでもない話だが、現場はそれに応えることができるのか。

「もちろん無理です。実際の数字にしたって初回も2回目も14%台、3回目でようやく15%でした。
もちろん、今の連ドラの世界では視聴率が高いほうですが、目標の半分以下ですので、上層部は納得しないでしょうね」(同)

かわいそうな話だが、どうしてこのような高い目標が設定されているのか。

「『半沢直樹』の前例があるからです。池井戸作品が原作であれば高視聴率は当たり前と勝手に期待しているんです。
ただ、『半沢直樹』は作品固有のファンが多かったため、あそこまでの高視聴率となりました。
それなのに、同じようなイメージを抱かれても困るというのが現場の意見です」(同)

たしかにいくら同じ原作者であっても高視聴率が確実かと言われれば難しいはずだ。
さらに、この高いノルマの重圧は主演の役所にもかけられているという。

「上層部の中では、『もし視聴率が低ければそれは役所の責任だ』と言っている人間もいます。
ただ、せっかく15年ぶりに連ドラ主演をしてくれたのに、そんなひどい仕打ちをすればまたテレビから遠ざかってしまいます。
ですので、こうした考え方そのものを改めてほしいものです」(同)

映画メインであった大御所俳優がせっかく快諾してくれたのだから、たしかにもう少し大切に扱ってほしいものだ。
そして、しっかりと現実を見た上で目標を設定してもらいたいものだ。

http://dailynewsonline.jp/article/1374948/
2017.11.12 08:00 トカナ