即戦力が不足し、不作と言われた今年のドラフト。

そのため、将来性を買われた高校生に指名が集中しがちだった。
やはり、そのなかでも高校生ナンバーワンスラッガー、清宮幸太郎(18)=内野手・早実高=には7球団がドラフト1位で競合し、日本ハムが交渉権を獲得したのはご存じの通りだ。

「10球団が清宮にドラフト前の事前面談をしていたのに、日ハムと獲得するつもりのない広島だけが欠席していました」

とは、スポーツ紙のデスクである。

「表向き、日ハムは日程が合わなかったとしていますが、実は栗山英樹監督と清宮の父、克幸さんは古くからの知り合いで、いつでも連絡が取れる間柄。
だから、いまさら行くまでもないという判断があったはずです。
さらに、日ハムは契約更改などでも選手側にイニシアチブを容易に渡しません。清宮とはいえ、三顧の礼で迎えるわけでなく、他の選手と同じように接する方針を決めていたというわけです」

しかし、清宮の方は中1のときに、巨人との日本シリーズ第1戦で始球式を務めたことを振り返り、“あのころから縁があったのかなと思いますね”と、日ハムとの結びつきを強調した。

“東京タワーの下で叱る”

東京北砂リトルの清水久幸顧問がこの話を補足する。

「世界選手権に優勝し、始球式に呼ばれたのです。
すでに清宮は身長が180センチくらいあって、居合わせた巨人の長嶋茂雄終身名誉監督に“デカいなあ”としきりに言われていた。
他の子と比べて頭ふたつは大きかったのですが、親の教育の賜物からか、お山の大将にはならなかった。
克幸さんの話で覚えているのは、“叱るときには家ではなく、東京タワーの下まで連れて行く。その方が子どもの心に残るんだ”ということです」

清宮の野球人生は父親の影響抜きには語れないようである。

「週刊新潮」2017年11月9日神帰月増大号 掲載

https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20171109-00532430-shincho-base
11/9(木) 8:00配信