ヒューストン・アストロズが1日(日本時間2日)、敵地で行われたワールドシリーズ第7戦でロサンゼルス・ドジャースを5-1で破り、球団史上初の世界一に輝いた。
ドジャースのダルビッシュ有投手はワールドシリーズで2試合続けて炎上し、チームを世界一に導くことはできなかった。
ポストシーズン2勝0敗と好調だったダルビッシュがなぜ突然ワールドシリーズで崩れたのか。
その一つの要因として取り上げられているのが、ワールドシリーズ公式球の「すべるボール」だ。

■ワールドシリーズ公式球、スライダーは厳しい?

10月29日に『スポーツ・イラストレイテッド』は「歴史的な本塁打率のワールドシリーズはすべるボールのせいかもしれない」と題した記事を掲載。
両軍の選手がワールドシリーズのボールがレギュラーシーズンのボールよりもすべり、良いスライダーを投げるのは難しいと文句を言っていると報じている。

また、同記事ではドジャースのハニーカット投手コーチが第3戦に投げたダルビッシュについて「有は違いに気づいていた。
彼は私にボールがとてもすべること、そしてすべりすぎるためにスライダーを投げるのが難しくなっていることを言ってきた。
前と同じようにスライダーを投げられなかったんだ」とコメントしたと紹介している。

スライダーはダルビッシュの武器だ。第3戦ではダルビッシュは14個のスライダーを投げて、ひとつも空振りが奪えなかったという。
これは今季先発した34試合で初の出来事で、ドジャース移籍後の被打率が.109のスライダーを使えなかったのが痛かったと分析されている。

一方でダルビッシュも自身のツイッターでボールの違いについて、「投げ方やリリースの微調整で対処は可能です」としながらも、
「昨日ブルペンでワールドシリーズのボールを使って投げましたがやはりスライダーは難しいですね。
カーブはなんとかなりますが。ここにきてガラッと変わっちゃうとか本当にあり得ないです」と不満を語っていた。

■9月初旬以来の2試合連続炎上、ボールが何らかの影響

そして迎えた第7戦。ダルビッシュは先頭のスプリンガーにいきなり甘いスライダーをとらえられ長打を打たれると、不運もあり失点。
さらに2回にはスプリンガーから今度は抜けたスライダーで空振りを取るも、続くど真ん中に入った速球を叩かれ痛恨の2ランを被弾。
この日5失点として、またしても2回途中でノックアウトとなった。

今季は好不調の波が激しいシーズンとなったが、2試合続けての炎上はチームが絶不調だった9月初旬以来2度目と異例だ。
しかし、それでも両試合で3回以上は投球している。もちろんすべての選手が同じ条件で野球をやっているので、
2試合続けての炎上をすべてボールのせいにはできないが、少なくともボールが何らかの影響を及ぼしていたことは容易に想像できる。

世界一になることができる大きなチャンスを逃してしまったダルビッシュ。
来季の去就は未定ではあるが、自身のツイッターで「ワールドシリーズでやり返しますと語ったようにまたこの舞台で投げる日を心待ちにしたい。

https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20171103-00010003-baseballc-base
11/3(金) 12:06配信