昨今の朝ドラのなかでも「秀作」との評価を揺るぎないものにしそうな『ひよっこ』。作家で五感生活研究所代表の山下柚実氏が分析する。

 8月もそろそろ終わり。NHK朝ドラ『ひよっこ』も、残すところ1か月ほど……と聞いて、びっくり。「本当にあと1か月しかないの?」とため息。
これまで朝ドラの中には、「長いな、まだ2か月も続くのか」「あと1か月をどう埋めるの」「早めに終わる選択肢があってもいいのでは」と感じる作品も。

「毎日×半年という時間の長さ」は高いハードルです。グダグタした展開に退屈したり中だるみに陥ったりすることもしばしば。ところが。
『ひよっこ』は、稀有なくらい中だるみ感が少ない。あと1か月「しかない」、と時間が短く感じるのはなぜ? 

 その理由とはいったい何なのでしょう?

 従来の朝ドラでは、何とか視聴者の気を引こうと唐突にコメディタッチの笑いを誘う演出を挿入したり、恋バナを入れたりすることもありました。
それがむしろ逆効果となって不評を買った例も。一方『ひよっこ』は、以下の3つの点から独特な個性が見えてきそうです。


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