マツダはアメリカのIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権を中心に活動するプロトタイプカーのプロジェクトを、これまでの”スピードソース”に替えて”ヨースト・レーシング”と組み、進めていくことを明らかにした。

 ヨーストはこれまでアウディやポルシェ等と組み、ル・マン24時間レースで16勝、セブリング12時間で10勝など、輝かしい成績を残してきた。そのヨーストがマツダと組み、デイトナ24時間そしてIMSA制覇を目指すことになる。

 マツダは今季もIMSAに参戦し、ここまで3回の表彰台を獲得。結果、ランキングでは6位と7位につけている。ただ、今回のヨーストとの提携決定を受け、今年残りのレースを欠場。来年のデイトナ24時間に向けた準備期間に充てるという。

「マツダが1964年に初めてレースカーを走らせて以来、私たちの”飽くなき挑戦”という精神は、レースに参戦し続け、常に勝利とチャンピオンシップを勝ち獲るために全力を尽くすという意味で使われています」

 マツダ・モーター・オブ・アメリカの社長兼CEOであり、マツダの執行役員を務める毛籠勝弘氏は語る。

「マツダ・チーム・ヨーストの設立は、プロトタイプカテゴリーで最高の実績があるチームとパートナーシップを締結する特別な機会であり、マツダを表彰台の中央に戻すチャンスを与えてくれます」

「私はヨーストの皆様をマツダ・ファミリーとして歓迎します。私たちは今後マツダのモータースポーツにおける成功の歴史に、さらに多くのページを書き込むことになるでしょう」

 ヨースト・レーシングのマネージングディレクターであるラルフ・ユトナーは、次のように声明を発表している。

「我々は、マツダと共に挑むこの新しい挑戦にワクワクしており、大変誇りに思っている。マツダはモータースポーツで長い歴史を持ち、そして特にアメリカでは、熱狂的な愛好家のために広くレースへの出場機会を提供している」

「今回の提携は、私たちにとっては長く親しんできたアメリカのレースへの復帰となり、いつも温かく応援してくれた日本のレースファンにとっても大きなニュースになると思う」

 マツダ・チーム・ヨーストは、来季に向けてマツダRT24-Pのテストを早速スタート。8月には初走行が行われるという。市販車をイメージさせるボディワークはそのままに、AER(アドバンスド・エンジン・リサーチ)製の2.0リッター直4ターボエンジン”マツダMZ-2.0T”もそのまま使うことになるという。

 また、RT24-Pの開発に関わったマルチマチック・モータースポーツはチームの一員として残り、引き続きマシンの改良などを手がけると共に、テストやシミュレーション作業でヨーストと協力するという。しかしながらヨーストもアトランタにレースチームの北米本部を設立するようだ。

 また、今年チームに在籍する4人のドライバーが、引き続きテストと開発に参加する予定だが、2018年のラインアップは発表されるには至っていない。


7/19(水) 19:11配信
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