今月28日にフジ・メディア・ホールディングス(FMH)の株主総会があったのだが、予想通り大荒れだった。この日をもってフジテレビとFMHの会長を退いた日枝久氏(79)が最後の議長を務めたのだが、会場からは「日枝、辞めろー」との怒号が飛び交ったというから穏やかではない。

 それもそのはずだ。日枝氏は会長を退くといっても、取締役相談役に就任。フジテレビ社長には、自らの“子飼い”である宮内正喜氏(73)を配置し、事実上の院政といわれているのだ。総会に出席した株主のひとりがこう言う。

「日枝さんへの罵声がすごかったですね。早稲田大学への寄付に関する疑惑など、日枝さんに関する質問がいくつも出ていました。『松本人志を取締役にしろ』という意見が出るなど、とにかくムチャクチャで品がない総会だった。

以前はヤバい質問に対し、産経新聞会長だった太田英昭さんが対応していましたが、今回はフジテレビ専務の金光修さんが答えていた。“2代目トラブルシューター”といったところです」

■セクハラ、パワハラ社員は左遷

 株主総会では、コネ入社に関する質問も飛んだが、株主総会を仕切った担当弁護士の息子や娘らがフジテレビに入社しているというから、何とも皮肉な話だ。総会の様子を聞く限り、視聴率奪還なんて程遠い感じだが、社内では少しずつ“自浄作用”が進んでいるらしい。

「昨年、レコード会社の女性に対しセクハラ行為が発覚した社員は事業局に異動。障害を持つ社員へのパワハラが問題となった執行役員は、BSフジに出向となりました。セクハラ、パワハラの代名詞のような社員が、現場からいなくなったことはいいこと。ただし、裏金疑惑が浮上しているスポーツ局の社員などは順当に出世しています。社内にはまだまだ“問題社員”がたくさんいる。まず、それをどうにかしないと、視聴率どころではない」(フジテレビ社員)

 まだまだ、前途は多難なようだ。

2017年7月1日 10時26分 日刊ゲンダイDIGITAL
http://news.livedoor.com/lite/article_detail/13276981/